Fuji Rock Experience Vol.2 奥田民生 / High Standard







ホワイトステージに隣接しているショップエリアでヤキソバを買ってレジャーシートに戻る。グリ−ンは奥田民生の最中だった。テンポを落とした『イージューライダー』。そして『月を超えろ』。昨年の清志郎を彷彿とさせる。私にとっては、ソロ以降の現在より、ユニコーン時代の方がインパクトが強い。


今現在、ユニコーンの影響を受けた若い日本のバンドは乱立しているように思え、しかし、ユニコーン以前にユニコーンのようなバンドはなかった。ジャンル分け不能のサウンド。坂上次郎を担ぎ出して一緒に歌ってしまう。何考えてんだコイツらは、ってそのときは思った。極端なたとえかもしれないが、ユニコーンって日本のレッチリなんじゃない?ユニコーンのときは次に何やらかしてくれるんだろうっていう期待感があった。奥田民生がソロになってから、なんかやたらわかりやすくなったような気がするのは私だけか。フジロックに参戦して、彼は何を思ったか。何を感じたか。山に囲まれたクソ暑い中でのフェスティバルへの出演は、彼にとって特別なものとなり得たのだろうか。それとも、普段の彼のツアーの一部なのだろうか。





ステーヴィー・サラスのgをBGMにたっぷりと眠り、その後は先のチベタン・フリーダム・コンサートでもハイライトとなったハイ・スタンダードだ。トリオ編成。歌詞が英語。主戦場は海外。予備知識はほとんどないが、好感を持てる条件が揃いすぎている。しかし、本人たちにはそんな気負いがまるで見られない。そこにもまた好感を持ってしまう。最初はナワン・ケチョが登場してチベット解放の訴えをし、その後チベタン同様ハイスタと共演を果たす。そしていよいよ幕が開く。なぜか甚平姿だ。




 楽しんでますかあ。




 楽しんじゃってますかあ?




 輝いちゃってますかあー。




 ステェェイ・ゴオオオオオルドーーーーーー!!!




で、始まったのは『Stay Gold』。ステージ前は大モッシュ大会に。凄いパワー。凄い熱気。私にとってのフジロックの1つの側面として、それまでは名前しか知らなかったけど、フェス出演をきっかけに音を聴いてみて、そしてハマる、というのがある。'97だとウィーザー、'98ではミッシェルやプライマル・スクリームなどが私にとってはそうだ。そして'99ではハイスタがその1番手かな。




 アリが。アリがでっけーの。こーんなにでっけーの。




間抜けなMCだが、こっちの肩の力が抜けて和んでしまう。ハイスタって、こいつらって、日本のロックの宝なんじゃない?もっと売れてほしい。もっとメジャーになってほしい。そして今回私がそのよさに触れたように、もっともっと多くの人に知られるようになってほしいな。『Mosh Under The Rainbow』では、なんとモッシュの中に大きな人の輪ができた。歌いながら、モッシュしながら、輪を作ってぐるぐる回って楽しむオーディエンスたち。こんなのってアリなの?


(99.8.29.)
















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