Countdown Japan 06/07 12/31-Vol.3 The Other Acts Pt.2
ザ・クロマニヨンズ/Earth Stage
観るのは2006年フジロック以来だが、そのときは未知との遭遇のようなドキドキ感があったが、今回は真逆。まるでもう3年も5年も活動を続けているかのような風格と貫禄に溢れ、『クロマニヨン・ストンプ』『土星にやさしく』『タリホー』『弾丸ロック』など、繰り出される曲は最早スタンダード化した感すらある。ステージ両サイドにはスクリーンがあるのだが、真横からメンバーを捉えたアングルはクラッシュ『London Calling』のPVを思い起こさせ、めちゃめちゃカッコよかった。
100s/Earth Stage
アニメ「ガンバの冒険」の主題歌をSEとしてメンバー登場。中村一義がやたらとはしゃいでいて、マイクスタンドを軸にするようにして歌いながらぴょんぴょんと飛び跳ねるさまは、まるでレッチリのアンソニーのよう。バンドは意外やバリバリのロックサウンドだが、中村の甲高い声やノリとはマッチしているとは言い難かった。シンガーとしてもバンドとしても、そして曲そのものもまだまだ発展途上のような気がするのだが、だけど今後に期待をしてみたい連中である。
iLL/Cosmo Stage
ステージ上は幕で覆われていて、「iLL」の字が右には正しく、左には裏返った形で表記されていた。ライヴは幕に覆われたまま進められ、幕にはナカコーのシルエットが映り、よく目を凝らして観てみると幕を通して本人のプレイが確認できた。基本こそバンドサウンドだが(ツインドラムだったのかな)、プログラミングを駆使した音作りが徐々にエスカレートし、実験性が加速。やがて、向こう側に行ってしまったかのような、病的な世界観が構築されていった(だから「iLL」なのか)。
木村カエラ/Earth Stage
ロンTにジーンズというラフな格好で、そして「2006」サングラスをかけて登場。CMでお馴染みの『Tree Climbers』から『リルハ リルハ』という、いきなりのヒットチューン2連発で蹴散らした。巨大ステージのトリ前というポジションにも物怖じすることなく、怖いもの知らずというか、あっけらかんとした自然体ぶりを如何なく発揮。オーディエンスに呼びかけてタオルをクルクル回させ、場内を一体にすることにも成功。アイドルなのかそれともアーティストなのか、そのあいまいさすらも不敵だ。
吉井和哉/Earth Stage
演奏中スクリーンに何度かタイムカウンターが被さり、そして3曲が終わったところで秒読み状態に。日中出演していたKrevaがステージに登場し、吉井と肩を組んで場内大合唱でのカウントダウン。そして2007年になった瞬間、ステージが眩いばかりに閃光し、スクリーンには「A Happy New Year 2007」の文字が。新年一発目は、イエモン時代の『Love Love Show』。さすがに大舞台慣れしていて、風格漂うエンターテイナーぶりを発揮。フジロックでこのノリならやはり微妙だが、このフェスなら充分にアリだ。
Doping Panda/Galaxy Stage
ブリティッシュ・アンセムズで少しだけ観ていて、そのときも巧さに唸らされていたのだが、ステージが大きくなってもそのパフォーマーぶりやエンターテイナーぶりが揺らぐことはなかった。「カウント!」「ダウン!」「ジャパン!」「マクハリ!」を連呼し、大勢集まったオーディエンスをノセまくることに成功。スリーピースとは思えない演奏力を発揮したばかりか、ダンスの要素も備えている。今後益々の発展が期待できるバンドだという手ごたえを掴みつつ、2日間に渡った私自身のフェスも終わりを告げた。
(2007.1.3.)
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