Fuji Rock Festival'04 Day 2-Vol.1 The Mooney Suzuki/Jimi Hendlix Experience/Eskobar/22-20s







さて、2日目も初日と同様はっきりしない空模様。そんな中で開始時刻ちょうどくらいに会場に着き、グリーンでブラインド・ボーイズ・オブ・アラバマをサワリだけ観て、ホワイトステージに向かった。ホワイトのトップは、ザ・ムーニー・スズキという、日本人が勝手に親近感を覚えてしまいそうなニューヨークの4人組だ。音は全く聴いたことがなかったのだが、ビートが効いた直球一本勝負のガレージロックといった感じで、痛快さが観ている方にびしびしと伝わってくる。終盤になると、ギターソロが延々と繰り広げられた。2人のギタリストがそれぞれステージ両端にあるスピーカーによじ登り、そこでまたまた延々とギターを弾きまくるという暴れっぷり。朝の一発目を飾るのには、絶好の連中だ。





そしてグリーンステージに舞い戻り、ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスを。唯一無二の偉大なるギタリスト、ジミヘンのオフィシャルトリビュートバンドだそうで、ギタリストはジミヘンのテクニックを継承している人、ベーシストが後期ジミヘンのバンドだったバンド・オブ・ジプシーズの人、そしてドラマーは、なんとミッチ・ミッチェルだ。私は事前に2種類のジミヘンのトリビュートアルバムを聴き込んでいて、そして生き証人ミッチを拝めるのかと、実はかなり楽しみにしていた。


の、だ、が・・・、全般的に揺るく、なまぬるいたたずまいで、すっかり拍子抜け。すっかり年をとって、爺さんになってしまったミッチ・ミッチェルのプレイが超絶であるはずもなく、どこに見どころを見出せばいいのかがわからない。バンドというより、ギタリストが孤軍奮闘している感じで、こんなならジミヘンの名を語らないでほしいなと思ってしまった。特にミッチには、ジミヘンの盟友であったのはもとより、ローリング・ストーンズの『Rock N' Roll Circus』においてはジョン・レノンやキース・リチャーズをバックにドラムを叩いていた人なだけに、かなりの期待感を抱いてしまったのだが、それがすっかり仇になってしまった。





レッドマーキーに移動し、エスコバを。VAIOのCMで曲が使われていることもあってか、場内の熱気も上々だ。スウェーデン出身だそうで、ギターをベースにした甘いメロディラインは、UKのギターバンドと似ているようでいて、やはり微妙に違う。終盤、なぜか「1、2、3、ダァーーーッ」と言い放ち、スマートな彼らのたたずまいに似合わないさまに、思わず笑ってしまった。誰が教えたんだ?


続くは、UKの新鋭22-20s。「トウェンティ・トゥー・トウェンティーズ」というのが正しい呼び名なのだろうが、面倒なのと愛情を込める形で「にじゅうに・にじゅうず」と呼ばせていただきたい(笑)。アルバムリリース前ながら既に評判は上々の様子で、演奏の方もそれに違わぬ迫力がある。優れたバンドであることに間違いはないが、しかし今ひとつ何かが足りず、乱立するUKギターバンドの中に、埋もれてしまいはしないかという気持ちもよぎった。それとも、今後大化けするのだろうか。





(2005.2.1.)
















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