Thee Michelle Gun Elephant　2003.10.11：幕張メッセ国際展示場ホール　Second Encore

この日この場に集まったオーディエンスは、約3万7千人。屋内でしかもオールスタンディングの空間にこれだけの人が集まり、踊り狂い、叫んでいるというのは、どう考えても驚異的だ。そしてよくよく考えてみれば、来たくても来れなかったファンだって大勢いたはず。こうして多くのファンに愛されているということは、すなわちこのバンドがこれまでやり続けてきたことの凄さを物語っている。


2度目のアンコール。『世界の終わり』は、すなわちこの国が生んだ偉大なるロックバンドの「終わり」を意味していた。クハラ、ウエノ、チバの3人は歓喜の表情を浮かべていたように見えた。そして弦を切りながらも淡々とギターを弾き、だけどどこか寂しげな表情を浮かべていたアベの姿が、胸を締めつけた。

やがて映像は場内のオーディエンスに切り替わり、『サタニック･ブンブンヘッド』がBGMとして流れ、そして客電がついた。これで実質的に幕は降りたのだが、しかしかなりの人がその場に残っていた。


この曲の唯一の歌詞である「サタニック･ブンブンヘッド」のときには、またしても場内は大合唱となった。カメラはオーディエンスのさまざまな表情を捉え、スクリーンに映した。放心状態の人。踊り続ける人。その場に座り込む人。バンド名が入ったタオルを掲げる人。ひょっとしたらまたメンバーが出てきて演奏してくれるんじゃないかと、かすかな期待を込めてじっと待つ人。そしてオーディエンスを映しているスクリーンに、再びあのメッセージが浮かび上がった。

(2003.10.13.)

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