Guy Chadwick 98.6.20:Club Quattro

オアシスのチケットを奪取するためにスマッシュの会員になった私のところには、定期的に先行予約情報のDMが届く。そして今回もまたDMが届いたが、その中にコンサート招待状(つまりタダ券)の葉書が同封されていた。その人の名はガイ・チャドウィック。おお、かつてはローゼズと共にUKの新鋭と賞賛されたハウス・オブ・ラヴのvoであり、バンドが自然消滅した後めっきり音沙汰がなかったのが、今年になってソロを出した、あの人かあ。・・・って、実は来日するのも知っていたのに、今更なあという感じで黙殺していたのだ私は。しかも、こんなのが来るってことはチケット売れてないのか。可哀相に。しかし、このDMが届いたのは公演日の2日前。これで観に来いっていうの?しかも当日は日本−クロアチア戦があるというのに。


などとさんざんうだうだ言っていたくせに、最後には貧乏根性に負けてクアトロに来てしまった。しかし、中に入って、唖然。客が少ない。がらがらのスカスカ。ウィークデーならまだしも、土曜日の、しかもこの狭いクアトロがこんなにガラすきなのは初めてだ。開演15分前に着いたのに、なんとカウンター席をゲットできてしまった。信じられない。ひと月前のジャグアーのときと比べても雲泥の違い。





開演時間より少しおして、本人とバンドメンバーが登場する。やはり老けた感じ。確か、ハウス・オブ・ラヴがメジャーデビューした頃で既に30近かったはずなので、ということはもう40近いってことか。曲は、当然のことソロアルバムから演奏されているらしい。私は買ってないので。当然ハウス・オブ・ラヴ時代の曲もやるんでしょ・・・と、私は手持ちの4枚のアルバムを聴きこんでいた。本人は老けこんでいるが、曲や演奏はまるで少年のようなみずみずしさがあって、見ていてちょっとまぶしい。前述の通り客は少ないのだが、それでもステージ直下は結構盛り上がっている。


本編は1時間ちょっとで終了し、アンコールに入る。その2曲目はなんと、というか、ついに『I Don't Know Why I Love You』だ!!もう拳突き上げ状態で盛り上がる場内。で、これでまたメンバーは引っ込む。少し間があったので場内は拍手で再度のアンコールを求める。しかし、ぱっと客電がついてしまった。えーっという落胆の声。拍手は鳴り止まない。しかし、女性のアナウンスで正式に終了が告げられる。それでも拍手が鳴り止まないので、再度やけくそのアナウンスが入る(半分怒っている)。とにかく終わった。会場を後にし、日本−クロアチア戦のラジオ実況を聴きながら車で家路に着く。





今回のライヴが私にとっていつもと少し違うのは、やはりタダで観に行ったということに尽きる。私は業界人でもないし、ちゃんとチケット代を払って足を運んでいる熱心なファンもいるはずなので、その人たちには申し訳ないと思いながらも、やっぱり得しちゃったあ、という気持ちが涌き出てくる。しかし、ホールクラスでスカスカならまだしも、クアトロでスカスカなんて、これじゃちょっとどうしようもない。ああ、ガイ・・・。




(98.6.22.)



















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