The Rolling Stones 98.3.16:東京ドーム
2階席に1人もいないのにまずびっくり。この日の連れである私の師匠は、こんなことがあっていいのか、許されていいのかと怒っていたが、まあ、今までさんざんマスコミがあおってきてそれにつられて見に来た人も少なくなかっただろうし、そろそろ落ち着いてもいいころだと個人的には思っていたので。初日もこうだったのかな?
予定時刻より20分程遅れて開演。4曲目の『Gimme Shelter』の後の注目の日替わりは、なんと『Sister Mophine』!!!電車の中でひたすら『Sister Mophine』をリプレイしまくっていた私の思いを見透かしたかのような選曲に大興奮!!!しっとりめで決してLIVE映えするとは言い難いのだが、こうした曲を敢えて演奏することに現在のストーンズの前のめりのスピリットを垣間見ることができるのだ。続いては『It's Only Rock'n Roll』だった。
そしてそしてWebVoteのコーナーに入る。日曜そして月曜とアクセスできなかったので、何が上位だのかさっぱりわからなかったが、なんとトップは『Shine A Light』!!!!なにやら"!"の大安売りだが、大袈裟でなく大感激だったのだ。いやあカッコいい。3年前に『No Expectations』『Let It Bleed』のアコースティックを目の当たりにして以来の衝撃だった。全身が震えた。もうわけがわからなくなってただただ一緒に歌っていた。
キースの日替わりは『Emotional Resque』からの『All About You』。渋くていい。日本じゃ演らないと思っていたのでこれも感激。あと、14日は気づかなかっただけかも知れないのだが、音がいい。キースのgをピックではじく音、チャーリーのシンバルを叩く音がものすごくクリアに聴こえて嘘みたいだ。
いよいよハイライトのセンターステージだ。『Little Queenie』で既に大熱狂。続いてはなんと『Let It Bleed』!!!3年前の衝撃が甦る。ビートルズとストーンズの私的ベストアルバムはその時その時の自分の状態によって違うのだが、ここ3年のベストは『Let It Bleed』だった。それは、バンド激動の60年代を締めくくった作品だからとか、ブライアン脱退&ミック・テイラー加入でそれぞれ参加が中途半端で、キースがgを弾きまくっているのは後にも先にもこれだけだからとか、そんな理由ではなく、単純にタイトル曲の『Let It Bleed』を95年のLIVEで生で感じることができた、ただそれだけなのだ。それが再び目の前、しかもセンターステージで繰り広げられている。そして『Like A Rolling Stone』へ。もう思い残すことなんて何も・・・。
この後怒濤のヒットメドレーでライヴは終了。もちろんラストの『Brown Sugar』では紙吹雪が舞い、花火が飛び散った。約2時間15分。
人それぞれストーンズに対する見方、想いはさまざまだろうが、私は90年に1回、95年に4回、そして今年はこの日を入れて2回見に行っていて、間違いなく今日がベストだ。席は1塁側スタンドだったが最前列ということもあり、メインステージやセンターステージはほぼメンバーと同じ目線で見ることができた。加えてさんざん書いてきた選曲の良さ、演奏の充実度、メンバーの動き、ただただもう感動するのみ。しかし、ドームツアーはまだ続くのだ。
(98.3.17.)
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