Summer Sonic 2003/Day 1-Vol.1 鉄拳/Razorlight/The Datsuns
昨年はお盆の時期に開催されたサマーソニックだが、今年は8月第1週の開催となった。全国的に梅雨明けは遅れたが、関東地方は奇しくもこの日に梅雨明け宣言が。冷夏と言われているのが嘘だと思えてくるくらい暑く、日差しも厳しい。
チケットのリストバンド交換は、アウトドアの千葉マリンスタジアムと、インドアの幕張メッセの両方で行われている。私はメッセの方でリストバンド交換を済ませ、今回のスポンサーであるヴォーダーフォンの売り子のお姉さんから、コンパクトなプログラムを受け取った。それから千葉マリンの方に移動。入場口はなぜかアリーナ直結になっていて、中に入ってからスタンド席を目指す。日陰を求めたため、1階席ではなく延々階段を登って2階席まで行くハメに。
ライヴのスタート時間は10時半だが、それに先立って10時から鉄拳のパフォーマンスが始まった。テレビでは何度か観ている鉄拳だが、生を観るのは今回が初めて。音楽ネタで来るのかなと思ったら、「こんなタイガーマスクは~」「こんなフランダースの犬は~」「こんなサザエさんは~」「こんな千と千尋は~」といった具合で、アニメネタのオンパレードだった(唯一音楽ネタにからめたのがあった。カオナシがブラーだった~、というやつ)。
フランダースの犬やサザエさんのときは、自分で歌った主題歌をバックに流していて、やる気がないようなとぼけているようなで、でもいい味を出していた(笑)。本人曰く著作権無視で、ここで披露したことは他には話さないでほしい、だって(笑)。鉄拳はこの後インドアのパフォーマンスステージの方にも何度か出演していて、グッズを買ってくれた人にはサインに応じ、またポーズを決めて写真撮影にも応えていた。結構いい人かも。
さてアウトドアの一発目は、まだメジャーデビュー前のバンドだという、ロンドン出身のレーザーライト。若くてイキがよく、弾けたギターロックで、フェスのオープニングを飾るにはもってこいというところか。ヴォーカリストはいい男風の兄ちゃんだが、どこかで見たことがあるなあと思ったら、前日に渋谷HMVで行われたMewのイベントを覗きに来ていた。ニューカマーとして、同じような境遇にあるMewのことが気になったのかな。
続いては、オーストラリアのダットサンズが登場。1月、4月に続いて早くも3度目の来日だ。ギターを基調としたガレージロック、というのが事前に私が描いていたイメージだったのだが、実際はガレージロックよりももっとハードで、もっとヘヴィーだ。特にヴォーカルが異様に甲高くて印象的。先ほどのレーザーライトはスマートで初々しかったが、こちらはワイルドでエネルギッシュ。そして、既に新人らしからぬ迫力と風格を備えている。
こうして彼らのライヴを観つつも私が思い浮かべていたのは、ほんとうならスキン(ex-スカンク・アナンシー)のパフォーマンスをここで観れていたはずだったのに、ということだった。今回のキャンセルは残念だが、いずれ近いうちに単独で来日してほしいものだ。
(2003.8.30.)
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