Summer Sonic 2002/Day 1-Vol.1 The Skylarks/Vex Red/Relish







サマーソニックの東京会場は、第2回となる昨年から千葉県の幕張地区に移った。アウトドアステージは千葉マリンスタジアム、インドアは幕張メッセの1番から3番展示場までを確保し、インドアステージとファクトリーステージの2つのステージを用意。そしてグッズ売り場やレストランなども設置されている。チケットとリストバンドとの交換所も、千葉マリンとメッセとにそれぞれ用意され、どちらかで交換すればよいことになっていた。


 私は朝9時半頃に、メッセのリストバンド交換の列に並んだ。結構順調に流れていて、待たされるというストレスは感じなかった。自分の番になり、スタッフに通し券のチケットを渡し、1日目Rブロック、2日目Lブロックと刻印されたピンクのリストバンドと、タイムテーブルが記載された冊子を受け取った。続いて入場の列に並ぶが、こちらもほとんど混むことがなく、すんなりと入場。よしよし、まずは順調な滑り出しだ。





 時間が早いこともあり、レストランもまだすいていたので、今のうちにとタイラーメンを食べた。フジロックのときは深夜に食べることが多く、そのときのは具なしで、かつスープのダシも薄かったのだ。ここで食べるタイラーメンは、具こそたっぷりだったが、スープの方はかなりしょっぱかった。


 そしていよいよ開演時間となり、インドアステージに足を運ぶ。インドアステージを含む各ステージは、入場するその都度荷物チェックが行われる。カメラや録音機材、そして飲み物以外の飲食物は持ち込めない。中は両サイド及び後方が黒い幕で覆われており、ステージはそれほど高くはなかった。こうした黒い幕とステージによって密閉感を感じ、過去に体験したことのあるメッセでのライヴよりは、むしろ赤坂ブリッツやZepp Tokyoクラスのライヴハウスで観るという感覚の方に近い。冷房も効いていて、ありがたい。





 ステージ前にそれほど人は密集していないが、ほぼ時間通りにスカイラークスが登場。まるでファミレスのような名前のこのバンドは、イギリスはリバプール出身の4人組。音の方は、ギターロックを基本としながらもポップでメロディアスな曲を連発。そして、ソウルフルなヴォーカルがポイントになっているように思う。決して斬新ではないが、しかし若さがにじみ出た、なかなか好感の持てる連中だ。


 お次はヴェックス・レッド。同じイギリスでも、こちらはハンプシャー出身の5人組。音の方は陰鬱でけだるく、もよよ~んとした(笑)曲が多い。彼らも若いはずなのだが、その若さを前面に出すことはあまりなく、淡々とプレイ。如何にもお日さまが不似合いで、逆に言えば、この黒い幕で密閉された空間がぴったりな連中だ。しかしヴォーカルはMCのときはとっても可愛い声で、このギャップもまた微笑ましい。


 時間がお昼をまわったこともあってなのか、徐々にではあるが人が増えだした。そして3番手は、スリーピースバンドのレリッシュ。ヴォーカル&ギターのケンと、ドラムのカールは兄弟。白人の父と黒人の母という家庭のようで、ケンの風貌はどことなくイーグル・アイ・チェリーを思い起こさせる。北アイルランドの出身で、こうしたさまざまな要素が混在した土壌が音の方もにじみ出ている。だが、基本的にはタテノリでグルーヴ感に溢れる曲が多く、ストレートなロックのたたずまいだ。私はライヴ後半でトイレに向かうべく一旦ステージ外に出たのだが、それでも漏れ聴こえて来る音と演奏の迫力に、ちょっとびっくりしてしまった。


(2002.8.24.)
















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