Fuji Rock Returns Vol.4 Thee Michelle Gun Elephant







帰りは朝のときのように道は混んでいなかった。ほとんど足止めを食らうことなく豊洲駅に至る。しかし駅の構内は泥だらけ。友人とは朝9時に駅前で待ち合わせることを約束して有楽町駅で分かれる。素晴らしい1日だった。


そして翌日。2日目の朝だ。去年は中止の報に途方に暮れたが、今年は大丈夫そうだ。1日過ごしてみて、会場入りしてしまうと時間があるようで実はないことがわかった。なので、荷物をかなり減らしてバッグパック1つに収める。そしてディスクマンにはKornのファースト。しかし、またしてもぱらぱら雨が降ってる。空は晴れてるのに。勝手にするがいい。これしきの雨にフジロックは負けない。


前日の帰りと同様、ほとんど突っかからずにベイサイドスクエアに着くことができた。いったい昨日の朝の混みは何だったのか。そしてびっくり。ゴミがほとんどない。路駐もほとんどないみたいだ。去年とは大違いだ。いいことだ。友人と歩きながら話す。リストバンドを一度はずすと何故無効になるのか、を。それはひとつのリストバンドで複数の人がとっかえひっかえして会場に入るのを防ぐためだ、という結論に達した。駅の改札で定期を使い回しするのを自動改札機や精算機がチェックするようになったのと同じ理屈だ。


この日はステージ向かって右のCブロックの位置にシートを敷く。小雨なんて朝だけの話で、もう日差しがキツい。スポーツ新聞を買ったが、芸能欄に1日目について報じられていた記事があった。清志郎がアップの写真。そして、300人が倒れただの救急車が出動しただのという記事を目にする。大げさすぎる。これではまるで300人が卒倒してその場に倒れたみたいではないか。事実無根もはなはだしい。





10時半を20分くらいだったか回った頃、本日トップバッターのモントローズ・アヴェニューが登場する。昨日のミジェットやステレオフォニックスと同じ雰囲気だ。小気味いい演奏だ。Aブロックは昨日同様既にモッシュ大会だ。ああ、でも2日目ができてよかった。去年は2日目はなかったのだ。


モントローズが終わり、ステージセットの準備時間に入る。なんか、周囲がざわついてるぞ。Aブロックの右はしに人が次々に集まっている。なんだ、誰だ、ベックか?と思ってダッシュしたら・・・、ロンブーだった。あと藤崎奈々子も。もう1人はよく見えなかった。ボニー・ピンク?それともロリータ18号だったのかな。





予定時間を30分くらい過ぎて、というか前からずれて、ミッシェル・ガン・エレファント登場。日本のバンドに全く無知の私にとってのミッシェルガンとは、いつだったかザ・フーの『Odds & Sods』まんまのアメフトのジャケのアルバム(正しくは宣伝用のポスターだったようです。ああ勘違い)を作った連中、という認識しかない。全員黒のスーツで登場。結構ハードでエッジが効いているぞ。


しかし、ハードなのはバンドだけではなかった。Aブロックが大モッシュ状態で大混乱らしく、1曲目の後中断する。そして再開。しかし、2曲目が終わるとまた中断。たまらずvoが「楽しくやろうぜ」とか「倒れてる奴がいたら起こしてやってくれ」「死ぬな」とか言ってなんとかなだめようとしている。そのたびに場内は大爆笑と拍手が起こる。恐らく、ミッシェルガンのライヴは今回のフェスで最も激しかったと言ってもいいだろう。中断の回数も、私が見た全バンドの中で最も多かった。でも、去年は全バンドで見られた光景だ、これは。あの時は台風でみんなヤケクソだったのかなあ。それにしても、やるな。日本にこんなに客を熱くさせる連中がいたのか。今度アルバム借りてみよっかな。

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(98.8.5.)
















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