Fuji Rock Festival'01 Day 2-Vol.1 Jade/Number Girl/Supercar







ホテルの部屋に入るとすぐさま眠りに落ち、2日目の朝は幾分のんびりめに10時半に会場入り。1日目もすごい人だったが、土曜日ということもあってか更に人が増えている様子だ。この日はあっちこっちのステージを行き来する日で、体力をどれだけコントロールできるかが勝負となる。


しかし私は早くも行動開始。レッドマーキーでは昨年と同様、韓国と中国のバンドがトップを飾っている。この日は韓国のジェイドというバンド。ロックが熱いのはアジアで何も日本ばかりではない。以前NHK-BSの新・真夜中の王国という番組でアジアのロックを特集したのを観たことがあって、フジロックで実際にこうしたバンドを経験するのもいい機会になるなと思っていた。


そのジェイドだが、MCは母国語と英語と日本語が混じり(笑)、曲の歌詞はとなると、よく聞き取れなかったけどどうやら自分の国のことばで歌っているようだ。音は洋楽のロックや日本のハードなバンドに通ずるところがあるのだけど、彼らのスタンスは彼ら自身の生活や文化に密接なように思えた。





そしてグリーンへ。ナンバーガールは、意外だがこれがフジロック初見参。「福岡市博多区から参りました~」という、向井秀徳のお馴染み博多弁のMCで幕を開ける。ハードだが、どこか哀感が漂うけだるいギターの音色が響く。私はこの2月にJマスキスのオープニングでナンバーガールを観ていたが、そのときに比べて音もアクションもハードだ。


顔をくしゃくしゃにし、シャウトするように歌う向井。田渕ひさ子はのけぞるようにギターを弾き、ベースの中尾憲太郎はこんなに存在感のあるやつだったのかとびっくりするくらいに暴れている。向井はテレヴィジョンに音楽的影響を受けていることを公言しているけど、今年再結成しオール・トゥモロウズ・パーティーではトリまで飾ったテレヴィジョンが来日して、両者が共演するようなことがあるといいのにな、なんて思ったりもした。





後ろ髪を引かれる想いで移動。がしかし、レッドマーキーは、午前中とは思えないほど人でいっぱいだった。先程のジェイドのときは閑散としていたのが信じられないくらい熱気が充満している。みんなスーパーカーを観に来たのだ。


なんとか頑張ってステージ向かって右の5列目くらいまでにじり寄るが、角度の関係でステージの奥までは見えず、見えるのはフロントの2人のみ。が、ミキちゃんはめちゃくちゃ色白で聞いていた以上にはるかに可愛く(笑)、そのかすかに聞こえるように歌う声は音の渦に埋もれることなく、不思議な存在感を放っている。そして中村弘ニだが、ギターを弾きキーボードを操り、と変幻自在の活躍ぶり。


しかしこの音は何だ。この圧倒的な音は何だ。どうやら最新作でテクノ~トランスに挑戦したらしいが、観る側にも息をつかせる暇をも与えないくらいに凄まじい。私は彼らの音としっかり向き合うのはこれが初めてになるのだけど、今目の当たりにしている音はどうしようもなく凄い。何かが乗り移ったかのような鬼気迫るテンションの高さを維持したままライヴは進み、あっという間に持ち時間である30分を使い果たしてしまった。このライヴを体験して、彼らをスペシャルだと思わない人はいるか。今回私は日本のバンドも結構観たのだけれど、その中では何をどう考えたってスーパーカーがベストだ。


(2001.8.3.)
















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