The Wallflowers Discography Original Album
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Sales Date:1992.8. | 1. Shy Of The Moon | 7. Ashes To Ashes |
Produce:Paul Fox | 2. Sugarfoot | 8. After The Blackbird Sings |
3. Sidewalk Annie | 9. Somebody Else's Money | |
4. Hollywood | 10. Asleep At The Wheel | |
5. Be Your Own Girl | 11. Honeybee | |
6. Another One In The Dark | 12. For The Life Of Me |
バンド名をそのままタイトルに冠したファースト。フォークやカントリーの要素を含んだアメリカン・ロックで、特にギターとピアノの音色が印象的だ。本作は評論家筋からは賛辞を集めるものの、セールス的には不振を極める。確かにサウンドは総じて地味で、デビュー作なのに既に老成してしまったかのような感さえある。父を含む偉大なる先人の音楽性を継承してはいるが、それ以上のもの、つまりは90'sという時代性が伝わって来ないのだ。しかしダイナミックでストレートなロックンロールの『Ashes To Ashes』は、9分にも渡る大作『Honeybee』が備えるシンプルながら壮大なドラマ性は、以後のバンドの充実と成功を十分に予感させるものだと思う。 |
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Sales Date:1996.5. | 1. One Headlight | 8. Josephine |
Produce:T-Bone Burnett | 2. 6th Ave Heartache | 9. God Don't Make Lonely Girls |
3. Bleeders | 10. Angel On My Bike | |
4. Three Marlenas | 11. I Wish I Felt Nothing | |
5. The Difference | 12. Used To Be Lucky | |
6. Invisible City | 13. 6th Ave Heartache(Acoustic) | |
7. Laughing Out Loud | 14. Angel On My Bike(Live) |
何度聴いても、冒頭の『One Headlight』がスピーカーから流れた途端に「来た」と思う。哀感漂うメロディと淡々としたジェイコブのvo。これが言い知れぬ味わいを醸し出し、以後アルバム全体は高いテンションで貫かれている。前作がセールス的に失敗だったこともあってかヴァージンからは見限られ、インタースコープにレーベル移籍。プロデュースはボブ・ディランのローリングサンダーレビューにも参加したTボーン・バネット。メンバーもジェイコブとkeyのラミ・ジャフェ以外は一新。こうしたさまざまな変化をプラスに作用させ、密度の濃く素晴らしいアルバムが完成した。本作は大ヒットを記録し、ジェイコブは親の七光りから脱することに成功。二世ミュージシャンではない、いちバンドとしてのステータスを確立したと言える。個人的には90'sを代表するアルバムのひとつに数えています。 |
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Sales Date:2000.10. | 1. Letters From The Wasteland | 7. Mourning Train |
Produce:Andrew Slater & Michael Penn |
2. Hand Me Down | 8. Up From Under |
3. Sleepwalker | 9. Murder 101 | |
4. I've Been Delivered | 10. Birdcage ~ Babybird(hidden track) |
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5. Witness | ||
6. Some Flowers Bloom Dead | 11. Sleepwalker (Demo) |
一聴したときは地味さが戻り、早くも守りに入ったのかと感じたが、繰り返して聴くうちにそれは決して後退や停滞ではなく、バンドとしての幅が広がり、奥行きが増したのだと気付く。サウンド面ではファーストとセカンドのいいとこ取りをしたようなキャリア集大成の様相を呈し、演奏面ではバンドのコンビネーションが一層充実してきている。そしてジェイコブの情感こもったヴォーカルにもますます磨きがかかり、その力量も成長を遂げた。ゲストにも注目。エルヴィス・コステロやフランク・ブラックがバックヴォーカルで、トム・ペティ&ハートブレイカーズのマイク・キャンベルがギターで参加するという豪華さだ。MTVアウォードでのブルース・スプリングスティーンとの共演もそうだが、偉大な先人たちがウォールフラワーズのことを認め、手を差し伸べ、両者は幸福な出会いを果たしている。 |