Radiohead Discography Original Album

Pablo Honey
Sales Date:1993.10. Produce:Sean Slade & Paul Q Kolderie
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1. You 7. Ripcord
2. Creep 8. Vegetable
3. How Do You ? 9. Prove Yourself
4. Stop Whispering 10. I Can't
5. Thinking About You 11. Lurgee
6. Anyone Can Play Guitar 12. Blow Out

 メンバー5人中3人がギタリストという、コッテコテUKギターバンドのデビュー作。そのギターの音色はノイジーで痙攣するように激しいが、それでいてメランコリックでもあり、冷たくそして甘美な世界を構築している。シングル『Creep』の大ヒットも手伝ってか、UKのバンドにとっては鬼門とも言えるアメリカ進出も成功。一聴してガツンと来るような強烈なインパクトはないが、いつのまにか何度も繰り返して聴いてしまっている、底なしの魅力を備えたアルバムだと思う。







The Bends
Sales Date:1995.4. Produce:John Leckie
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1. Planet Telex 7. Just (You Do It To Yourself)
2. The Bends 8. My Iron Lung
3. High And Dry 9. Bullet Proof...I Wish I Was
4. Fake Plastic Trees 10. Black Star
5. Bones 11. Sulk
6. (Nice Dream) 12. Street Spirit

 1曲1曲が持つ重量感が格段に増したセカンドで、リリース前から既にライヴで披露されていた曲が多い。初期のレディオヘッドは"ネガティヴさ"を掲げたように語られることが多いが、個人的にはこれがピンときていない。ポジティブなエネルギーをストレートに発散させず、内に凝縮させて表現しているからこそ、暗く、妖しく、しかし美しい世界が構築できているのだと思っている。『My Iron Lung』は、個人的にはレディオヘッドを聴くきっかけになった曲だ。







O.K. Computer
Sales Date:1997.5. Engineer:Nigel Godrich
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1. Airbag 7. Fitter Happier
2. Paranoid Android 8. Electioneering
3. Subterranean Homesick Alien 9. Climbing Up The Walls
4. Exit Music (For A Film) 10. No Surprises
5. Let Down 11. Lucky
6. Karma Police 12. The Tourist

 レディオヘッドには、突出したキャラクターを持つメンバーが存在しない。しないからこそ彼らはゴシップにさらされなかったが、同時に世間との摩擦の中から刺激を受けることも少なかったはずだ。ならばと、彼らはただ自らが発する表現能力によってのみ、自分たちの音楽性を次のレベルにまで引き上げた。タイトルからして顕著な、テクノロジーへの大胆な接近。アルバムは起承転結のドラマ性とトータルとしての完成度を増し、彼らはギターバンドを脱皮してより自由な表現に挑戦するための足掛かりを掴んだのだ。







Kid A
Sales Date:2000.9. Engineer:Nigel Godrich
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1. Everything In Its Right Place 6. Optimistic
2. Kid A 7. In Limbo
3. The National Anthem 8. Idioteque
4. How To Disappear Completely 9. Morning Bell
5. Treefingers 10. Motion Picture Soundtrack

 一世一代の大問題作にして、20世紀を締めくくる大傑作の誕生だ。テクノロジーの駆使が完全に主流となり、トム・ヨークのvoさえもが人間の肉声を超えて楽器の一部と化している。感情的な部分が感じられない、無機的な世界の連続。行くところまで行ってしまい、"ロックの果て"に行き着いたバンド。この"ロックの果て"は、かつての偉大な先人たちでも選ばれた者だけが到達し得た、まさに至福の音楽世界なのだ。個人的にはずっぱまりの1枚だが、世の中的には賛否真っ二つ。しかしこの作品が全米チャート初登場1位になったのなら、世の中はまだまだ捨てたものではない。CDケースの中に隠されている冊子にも注目。







Amnesiac
Sales Date:2001.5. Produce:Nigel Godrich
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1. Packt Like Sardines In A Crushd Tin Box
2. Pyramid Song 7. Morning Bell/Amnesiac
3. Pulk/Pull Revolving Doors 8. Dollars & Cents
4. You And Whose Army? 9. Hunting Bears
5. I Might Be Wrong 10. Like Spinning Plates
6. Knives Out 11. Life In A Glass House

 『Kid A』と同時期にレコーディングされた、いわば姉妹作。『Kid A』はシングルカットなし、PVなしという商業主義に対する挑戦でもあったのだが、今作はもう少し柔軟な出来になっている様子。『Kid A』との2枚組にせず、世紀をまたがる形で別々のアルバムとしてリリースした彼らの戦略は正しいと思う。タイトルの意は"記憶喪失者"。衝撃度ではさすがに『Kid A』に劣るものの、代わりにバンド本来の魅力であったエモーショナルさが戻り、電子音と調和している。冒頭『Packt Like ~』は『Kid A』の世界から我々の世界に戻るための合図のようであり、アルバムタイトルが付与された『Morning Bell』は、両者を結ぶ一本の線のような位置になっている。







Hail To The Thief
Sales Date:2003.6. Engineer:Graeme Stewart、Darrell Thorp
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1. 2 + 2 = 5 8. The Gloaming
2. Sit Down. Stand Up 9. There There
3. Sail To The Moon 10. I Will
4. Backdrifts 11. A Punchup At A Wedding
5. Go To Sleep 12. Myxomatosis
6. Where I End And You Begin 13. Scatterbrain
7. We Suck Young Blood 14. A Wolf At The Door

 『Kid A』『Amnesiac』という衝撃作を連発し、果たしてバンドはこの先どこへ向かうのか?同じ路線で更に深化していくのか、それとも以前のギターバンドに回帰するのか・・・。その答えはなんと、両者を包含しつつ、更にその上のポイントへの到達、だった。アンプのスイッチを入れるSEで幕を開け、以降電子音楽と生演奏とが融合し更にパワーアップされた世界が広がる。これまで誰もが行ったことのない、新たな領域を切り開いていく感覚が、曲が進むに連れて強くなってくる。トリプルパーカッションのイントロで始まる『There There』は、『Creep』に並ぶバンドの代表曲になった。この年のサマーソニック大トリでのライヴの感動を、私は生涯忘れない。













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