Jackson Browne Discography Original Album

Jackson Browne(Saturate Before Using)
Sales Date:1972. Produce:Jackson Browne、Richard Sanford Orshoff
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1. Jamaica Say You Will 6. Something Fine
2. Child In These Hills 7. Under The Falling Sky
3. Song For Adam 8. Looking Into You
4. Doctor My Eyes 9. Rock Me On The Water
5. From Silver Lake 10. My Opening Farewell

 「使用前に浸透している」という、サブタイトルがつけられたファースト。ジャクソンが書いた曲が既に多くのアーティストに取り上げられ、業界ではそこそこの影響力を持っていた中で満を持してのリリースだから、だろうか。全体的にソフトな音作りで、しかし『Doctor My Eyes』『Rock Me On The Water』といった辺りはポップな仕上がりで、キャリアを通しても重要な位置を占めている。『Under The Falling Sky』に見られるサンバ調のリズムは、この人の作品としては異色。







For Everyman
Sales Date:1973. Produce:Jackson Browne
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1. Take It Easy 6. Redneck Friend
2. Our Lady Of The Well 7. Times You've Come
3. Colors Of The Sun 8. Ready Or Not
4. I Thought I Was A Child 9. Sing My Songs To Me
5. These Days 10. For Everyman

 前作及び今作は、ピアノとアコースティックを主体とした素朴な仕上がりになっていて、その分ジャクソンの透き通った歌声が引き立ち、聴いていて心に染みる。冒頭『Take It Easy』は、言わずと知れたイーグルスの大ヒット曲で、実はジャクソンとグレン・フライによる共作。『These Days/青春の日々』はジャクソンの代表曲のひとつであると共に、グレッグ・オールマンなどにカヴァーされている。以降長きに渡ってジャクソンを支えるデヴィッド・リンドレーが、今作より参加。







Late For The Sky
Sales Date:1974. Produce:Jackson Browne、Al Schmitt
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1. Late For The Sky 5. Road And The Sky
2. Fountain Of Sorrow 6. For A Dancer
3. Farther On 7. Walking Slow
4. Late Show 8. Before The Deluge

 初期2作の素朴な作風もそれはそれで味があってよかったのだが、やはり地味な感は拭えなかった。それが今作ではプラスしてパワーがみなぎり、スケール感も格段にup。玄人好みのアーティストという枠を飛び越え、スターダムにのし上がった。タイトル曲や続く『Fountain Of Sorrow』といった力作を擁し、初期の代表作という風格が漂っている。『Road And The Sky』は、浜田省吾の事務所の名前の元に。ラスト『Before The Deluge』は、最初の「社会派」ソングに位置づけられると思う。







The Pretender
Sales Date:1976. Produce:Jackson Browne、Jon Landau
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1. Fuse 6. Daddy's Tune
2. Your Bright Baby Blues
3. Linda Paloma 7. Sleep's Dark And Silent Gate
4. Here Come Those Tears Again
5. Only Child 8. The Pretender

 共同プロデュースを務めているジョン・ランドーは、前年にブルース・スプリングスティーンの『Born To Run』を手がけている。レコーディング中に妻が自殺するというショッキングな事件があったが、その悲しみを克服して作り上げた今作は、キャリアを代表する出来になった。重苦しい空気感や人々の苦悩の反映は、この年リリースされた「盟友」イーグルスの『Hotel California』にも通じるものがある。がしかし、ジャクソンの視点はそこだけに留まらず、そこから逃げず、目をそらさずに向き合っていくという力強さを感じさせ、それは次作にて結実する。







Running On Empty
Sales Date:1977. Produce:Jackson Browne
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1. Running On Empty 6. Shaky Town
2. Road 7. Love Needs A Heart
3. Rosie 8. Nothing But Time
4. You Love The Thunder 9. Load-Out
5. Cocaine 10. Stay

 ライヴアルバムながら、全曲が未発表。しかも純粋なステージ収録だけでなく、ホテルの部屋やツアーバスでの収録もあるという、ロック界広しと言えども他に類を見ない、かなりユニークな作品だ。自作曲は少なく、ツアーメンバーに歌わせた曲ありカヴァー曲ありと、その内容はバラエティに富んでいる。ジャクソン・ブラウンの音楽活動には、「旅」を感じさせる。今作はその「旅」が凝縮された決定版で、しかも前作とはカードの裏表のような関係性を持っていると思う。個人的にも最も気に入っている作品だ。なおこの年、初来日公演が実現している。







Hold Out
Sales Date:1980. Produce:Jackson Browne、Greg Ladanyi
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1. Disco Apocalypse 5. Of Missing Persons
2. Hold Out 6. Call It A Loan
3. That Girl Could Sing 7. Hold On Hold Out
4. Boulevard

 冒頭『Disco Apocalypse』でのキーボードをベースとしたサウンドに、当時は路線が変わったと賛否分かれた様子。だけどもっと長いスパンで捉えて行けば、軸はブレてはおらず、ジャクソンの姿勢が一貫していることがわかる(これは後追いでまとめて聴いているからこそ言える意見なのかもしれない)。今作は全米ナンバーワンを記録し、商業的には最も成功。このときの来日も東京公演は武道館で行われていて、勢いを感じさせる。







Lawyers In Love
Sales Date:1983. Produce:Jackson Browne、Brian Reed、Greg Ladanyi
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1. Lawyers In Love 5. Tender Is The Night
2. On The Day 6. Knock On Any Door
3. Cut It Away 7. Say It Isn't True
4. Downtown 8. For A Rocker

 ラヴソングを始め人々の心情を歌い続けてきたジャクソンだが、その視点は80'sに入ってから、社会や政治といった面に向けられる(この時期は米ソの冷戦による緊張があった)。それにリンクするように、音楽スタイルもバンドとしてのコンビネーション重視から、ジャクソン自身のヴォーカルを際立たせる方向性に向かって行く。今作はその転換期、過度期に当たるのかもしれない。「ノアの箱舟」を思わせる、ジャケットが象徴的だ。







Lives In The Balance
Sales Date:1986. Produce:Jackson Browne
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1. For America 5. Lawless Avenues
2. Soldier Of Plenty 6. Lives In The Balance
3. In The Shape Of A Heart 7. Till I Go Down
4. Candy 8. Black And White

 サン・シティへの参加など、社会派としての活動もより具体的になってきた、この時期のジャクソン。そして今作、サウンドはストレートなロックンロールになり、そしてメッセージ性は更に強くなった。シングルカットもされた冒頭『For America』は、当時こそ売れ線に思えたが、キャリアを通して最も批評精神に溢れ、最も怒りのエネルギーに満ちているように聞こえる。タイトル曲は、当時のアメリカの政策を批判した曲。アルバムとしては「社会派」ジャクソンの代表作と言っていいと思うが、『In The Shape Of A Heart』のような優れたラヴソングも収録。







World In Motion
Sales Date:1989. Produce:Jackson Browne、Scott Thurston
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1. World In Motion 7. Word Justice
2. Enough Of The Night 8. My Personal Revenge
3. Chasing You Into The Light
4. How Long 9. I Am A Patriot
5. Anything Can Happen 10. Lights And Virtues
6. When The Stone Begins To Turn

 ジャパン・エイドやネルソン・マンデラ・コンサート、シークレット・ポリスマンズ・コンサートへの参加など、相変わらず社会派としての活動が目立つ。その路線は前作に引き続き今作にも反映されていて、タイトル曲は天安門事件やベルリンの壁崩壊といった、急激に変化する世界を歌った曲。全体的に、サウンドはキーボードがベースになっていて、かなり違和感を感じる。のだがラスト『Lights And Virtues』でのジャクソン節に、ほっとさせられる。







I'm Alive
Sales Date:1993. Produce:Jackson Browne、Scott Thurston、Don Was、 Waddy Wachtel、Susann Mcahon
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1. I'm Alive 6. Too Many Angels
2. My Problem Is You 7. Take This Rain
3. Everywhere I Go 8. Two Of Me, Two Of You
4. I'll Do Anything 9. Sky Blue And Black
5. Miles Away 10. All Good Things

 社会派としての活動が目立ち、それが作品にもにじみ出ていたここ数年だったが、その反動でもあるかのように、今作は極めて私的な要素が強くなった。その原因は、恋人(女優のダリル・ハンナ)との別離。人々の代弁者たらんとする気負いがなくなり、ひとりの男としてのおろかさや儚さがにじみ出ている(ある時期のボブ・ディランを彷彿とさせる)。サウンドもシンプルになった。水面から顔を出し、寂しげなまなざしで見据えているジャケットも、印象的だ。







Looking East
Sales Date:1996. Produce:Kevin McCormick、Scott Thurston
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1. Looking East 6. Culver Moon
2. Barricades Of Heaven 7. Baby How Long
3. Some Bridges 8. Nino
4. Information Wars 9. Alive In The World
5. I'm The Cat 10. It Is One

 冒頭のタイトル曲こそ、イースト=アメリカの政治を動かす東の地域を歌ったものだが、かといってアルバム全体が社会派だとは思わない。むしろラヴソングの方が多く、またキャリア中初めてと言っていいくらい、曲作りをバンドメンバーと分け合っている。初期を思わせるシンプルなウエストコーストサウンドもあり、集大成的な仕上がりに。この時期キャリア総括の映像作品をリリースし、この翌年にはベストを出していることなどから、自分の活動を振り返る時期にあったのかもしれない。







The Naked Ride Home
Sales Date:2002. Produce:Jackson Browne
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1. Naked Ride Home 7. About My Imagination
2. Night Inside Me 8. Sergio Leone
3. Casino Nation 9. Don't You Want To Be There
4. For Taking The Trouble 10. My Stunning Mystery Companion
5. Never Stop
6. Walking Town

 オリジナルとしては実に6年ぶりの作品で、6分オーバー、7分オーバーの大作が目立つ。メッセージを込めた曲あり、ほろ苦いラヴソングありといった具合で、これまでのジャクソンの活動を包含したような、懐の深さを感じさせる。国内盤ブックレットには、日本のファンに向けてのメッセージが。デビュー当時からその音楽性は一貫しており、そして30年を経た今なお歩みを止めないジャクソン。この人のファンでい続けてよかったと、思わせる力作だ。











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