Iggy Pop Discography Original Album '88 -

Instinct
Sales Date:1988.6. Produce:Bill Laswell
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1. Cold Metal 6. Power And Freedom
2. High On You 7. Lowdown
3. Strong Girl 8. Instinct
4. Tom Tom 9. Tuff Baby
5. Easy Rider 10. Squarehead

 プロデューサーはビル・ラズウェルで、坂本龍一のシングル『Risky』にイギーを起用したことが縁になったようだ。『Cold Metal』や『Power And Freedom』を始めとして、シンプルでストレートなロックサウンドとイギーのヴォーカルから、ポジティヴな姿勢が伝わってくる。ギターでは、前作に引き続いてスティーヴ・ジョーンズが参加。またストゥージズのライヴアルバム『Mettallic K.O.』が『Metallic 2xK.O.』としてこの時期CD化され、イギー再評価の気運も高まる。復活の兆しが見えてきた!







Brick By Brick
Sales Date:1990. Produce:Don Was
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1. Home 9. Neon Forest
2. Main Street Eyes 10. Starry Night
3. I Won't Crap Out 11. Pussy Power
4. Candy 12. My Baby Wants To Rock & Roll
5. Butt Town
6. Undefeated 13. Brick By Brick
7. Moonlight Lady 14. Livin' On The Edge Of The Night
8. Something Wild

 野卑なイラストのジャケットは個人的には抵抗があるのだが、しかしサウンドの質及び密度は、格段に向上。スラッシュ、ダフ・マッケイガンといったガンズ勢(つまりイギーのフォロワー)や、デヴィッド・リンドレーのようなベテランミュージシャンなどが脇を固めている。そうした中、全曲でイギーは自らギターを弾き、バンドとしての一体感が感じられる。『Home』やタイトル曲といった際立つ曲もあり、またラストの『Livin' On The Edge Of The Night』は、松田優作の遺作にもなった映画「ブラック・レイン」の挿入歌に使われている。







American Caesar
Sales Date:1993.9. Produce:Malcolm Burn
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1. Character 10. Beside You
2. Wild America 11. Sickness
3. Mixin' The Colors 12. Boogie Boy
4. Jealousy 13. Perforation Problems
5. Hate 14. Social Life
6. It's Our Love 15. Louie, Louie
7. Plastic & Concrete 16. Caesar
8. Fuckin' Alone 17. Girls Of N.Y.
9. Highway Song

 前作と印象がまるで逆となる、もろ上半身裸のイギーを映したジャケットは「らしくて」好きだが、音の方は散漫な感じを受ける。しかし、ラスト3曲は強力だ。『Louie Louie』はイギーのライヴで定番となっている、キングスマンによるロックンロールの古典。『Caesar』は俺こそがアメリカのシーザーだと高らかに宣言した、イギーの生きざまがそのままにじみ出た曲。『Girls Of N.Y.』は、ニューヨークの混沌をそのまま映し出したように聞こえる。『Wild America』には、ヘンリー・ロリンズが参加。







Naughty Little Doggie
Sales Date:1996. Produce:Thom Wilson、Iggy Pop
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1. I Wanna Live 6. Keep On Believing
2. Pussy Walk 7. Outta My Head
3. Innocent World 8. Shoeshine Girl
4. Knucklehead 9. Heart Is Saved
5. To Belong 10. Look Away

 前作がCDフォーマットに呼応するかのように70分オーバーの収録だったのに対し、今作は曲数や収録時間的にはアナログモード。サウンド的には前作の延長線上に位置していて、『Innocent World』での低音ヴォーカルには魅かれるものがある。『Look Away』は、91年に亡くなったジョニー・サンダースに捧げられていて、聴いていてジーンとする。日本盤にはボーナストラックとして、なんとジェームズ・ブラウンの『Sex Machine』が収められている。







Avenue B
Sales Date:1999.9. Produce:Don Was
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1. No Shit 8. Corruption
2. Nazi Girlfriend 9. She Called Me Daddy
3. Avenue B 10. I Felt The Luxury
4. Miss Argentina 11. Espanol
5. Afraid To Get Close 12. Motorcycle
6. Shakin' All Over 13. Facade
7. Long Distance

 前年にフジ・ロック・フェスティバル出演で来日し、度肝を抜くステージをやってのけたイギー。しかし年齢的に50代に差し掛かったこともあるのか、今作ではイギーの視点は外ではなく、自身に向けられている。タイトルはかつて住んでいたニューヨークの街を指していて、サウンドは抑え目、詞も内省的だ。そうした中、唯一これまでのイギーの流れを汲んでいる曲『Corruption』が収められていることに、逆にほっとさせられる。いい意味でも悪い意味でも多くの人を裏切った作品であり、恐らくはキャリア中最大の問題作。







Beat 'Em Up
Sales Date:2001.7. Produce:Iggy Pop
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1. Mask 9. Death Is Certain
2. L.O.S.T. 10. Go For The Throat
3. Howl 11. Weasels
4. Foot Ball 12. Drink New Blood
5. Savior 13. It's All Sh*t
6. Beat Em Up 14. Ugliness
7. Talking Snake 15. V.I.P.
8. Jerk

 さすがに前作の路線が続くとは思わなかったが、冒頭『Mask』で刻まれるビート、そしてイギー流ラップ調のようなヴォーカルに、安心させられる(サウンドがややヘヴィーメタルに寄っているのが気にはなるが)。逆に前作で自身の活動を振り返って区切りをつけられたからこそ、今作ではポジティブに臨めているのだろう。なおライナーノーツによると、ベースで参加しているロイド"ムースマン"ロバーツは今作完成直後に殺されたらしく、イギーはこのアルバムを彼に捧げている。







Skull Ring
Sales Date:2003.9. Produce:Iggy Pop、Greig Nori
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1. Little Electric Chair 10. Rock Show
2. Perverts In The Sun 11. Here Comes The Summer
3. Skull Ring 12. Motor Inn
4. Superbabe 13. Inferiority Complex
5. Loser 14. Supermarket
6. Private Hell 15. Til Wrong Feels Right
7. Little Know It All 16. Blood On My Cool
8. Whatever 17. Jose The Arab
9. Dead Rock Star 18. Rich Musicians

 フジ・ロック・フェスティバル'03でバックを務めたトロールズとの共演を基本とするが、グリーン・デイやSum41といった、若きフォロワーたちもゲスト参加。そして最大の注目は、4曲で実に30年ぶりにストゥージズと共演を果たしていることだ。見た目はさすがに老いを隠せないが、ポジティブでフレキシブルな活動ぶりには更に拍車がかかり、この年はトロールズを率いての自らのツアーと、ストゥージズとのツアーを並行するという暴れっぷり。「ドクロの指輪」よろしく、この人は骨になっても歌い続けるに違いない。











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