ジェフ・ベック(Jeff Beck)『Japan Live Session 1986』
86年に軽井沢の野外ステージで行われた、ジェフ・ベック、スティーヴ・ルカサー、サンタナのジョイントライヴ。そのDVDが発売されていて、買った。どうやら当時テレビで放送されたものを引用しているらしく、ブートアイテムとしても有名だったらしい。画質は、安心して鑑賞に耐えうるレベルだ。画面がブレることも画質が荒いこともない。強いて言えば、ほんの一瞬映像が静止する瞬間が何度かあるくらいだ(不安だったが、タワレコで視聴できたので購入に踏み切った)。
サンタナは若々しく、とんがったようにギターを弾いていた。スティーヴ・ルカサーはダンディなスーツ姿で、笑みを浮かべながら気持ちよさそうに弾いていた。
そしてジェフ・ベックだが、スリーヴレスのシャツをまとい、自分の手足の延長であるかのように滑らかにギターを操っていた。ワタシが観ている99年以降の来日公演では、1本のギターでライヴをこなすことが大半なのだが、ここでは複数のギターを使っていた。この映像、時期的には『Flash』リリースに当たるが、少なくともココに収録されている曲はキャリア横断的だ。
キーボードにヤン・ハマー、またゲストヴォーカルとしてジミー・ホールが参加している。ジミーはジェフ・ベック来日公演で何度か観ているが、ココではさすがに若々しく、そして体型もスリム(笑)。歌い方も、ソウルフルなアプローチになっていた。
3人それぞれのセットが終わり、アンコールはこの手のイベントではお馴染みのジャムセッションに。ジェフ・ベックは孤高の人というイメージを持ってしまいがちだが、共演もまんざらではない様子で、お祭りとして楽しんでいるように見えた。
ジェフ・ベックは、21世紀に入ってからは比較的映像作品をリリースしてはいる。が、20代30代の若き頃の映像はごくわずかなので、こうしたブートすれすれの形でも構わないから、今後もリリースがあると嬉しいな。
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