天使と悪魔(小説版)
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最終更新日:2021/02/22
ロバート・ ラングドン・シリーズ
映画の方を先に観ていて、背景や知識などを補完しようと思い原作を読んでみた。終盤に大きく異なる点が2つあり、映画が原作をかなり脚色していると知った。
まずひとつめは、反物資爆弾を空中で爆破させるためにカルメレンコがヘリコプターに乗るのだが、このヘリにロバート・ラングドンも乗り込んでいることである。結局ロバートは何もできず、自らヘリを飛び降りている。コレは小説版がやや強引で、映画の方がうまくまとめているように思う。
そしてふたつめだが、小説版では真犯人の出生の秘密が描かれている。併せて、前の教皇がなぜ科学を受け入れる姿勢を見せていたのかも明確になっていて、はっきり言ってコレが描かれているかいないかで、この作品の意味合いは大きく変わってくる。そしてこの秘密が明らかになったときのインパクトは、小説版が映画を凌駕する。映像化しなかったのは、仮説でありエンターテイメントであったとしても、批判にさらされるリスクがあったからではないだろうか。
小説を経て映画と観た人は、もしかしたら映画に落胆しているかもしれない。映画を経て小説のルートをたどったワタシは、思わぬボーナスをもらった気分である。因みに、映画は『ダ・ヴィンチ・コード』が先だが、原作の時系列順では『天使と悪魔』の方が先のようだ。
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