ボーン・アルティメイタム(2007年)
放棄された「トレッドストーン計画」を記事にしようとしているイギリス人新聞記者がいて、ジェイソン・ボーンは彼への接触を試みる。記者はCIAに射殺されてしまうが、その間際にボーンは後継の「ブラック・ブライヤー計画」が発動することを彼から知る。
情報源を追ってボーンはマドリードからモロッコへと渡り、やがてニューヨークのCIA関連施設に向かう。「ブラック・ブライヤー計画」の資料を手際よく入手すると、パメラ・ランディに公表するよう託し、自身は研究施設に潜入。そこは、トレッドストーン計画が生まれたところだった。
前作『ボーン・スプレマシー』のラストで、ボーンはパメラから「デヴィッド・ウェブ」という自分の本名を伝えられる。それから数週間後の設定らしく、ついにボーンの記憶が戻り、トレッドストーン計画のとは何だったのか、自分はなぜ工作員になったのかが明らかになる。さほどの衝撃はなかったが、これまでもやもやしていたのがすっきりした。
マドリードでボーンに協力するのは、過去2作に出演していたニッキー。一時はボーンと行動を共にし、身元をくらますため髪を切りブロンドヘアを黒髪に染めている。前作に引き続き登場するパメラは、CIAの正しいあり方を追求し、ボーンもそれを認める。
ボーンはもちろんマット・デイモンだが、冒頭で前作で亡くなったマリーの弟に会いに行くシーンがある。この弟を演じていたのが、なんと『ラッシュ/プライドと友情』『シビル・ウォー』のダニエル・ブリュールだった。
3部作の完結編ではあるものの、ラストでボーンの生死は不明にしていて、続編が作れそうな幕引きをしている。そして、決して短くはない年月を経て、ボーンは再び動き出す。
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