Cocco『ザ・ベスト盤ライブ ~2011.10.7 (DVD)』
coccoがベストアルバムのリリースに伴うツアーを2011年秋に行い、ツアー中日のTokyo Dome City Hall公演がDVD化されている。
個人的には、ツアー初日のZepp Tokyo公演を観に行っていて、そのときのことが脳裏によみがえってくる。この前年には『エメラルド』のライヴハウスツアーを行っていて、バンドメンバーは全く同じだ。Coccoは白いドレス姿で、やはり彼女には白がいちばん似合っているように思う。
セットリストはベスト盤に沿い、聴き慣れた曲がこれでもかとばかり続けざまに放たれる。これは当たり前のようでいて、2016年現在では当たり前ではなくなっている。リリースしたアルバムの枚数もそれなりになり、新譜を出してツアーをすれば、おのずと新譜の曲が軸になるからだ。本来常に演奏されるべき曲(個人的には『焼け野が原』『絹ずれ』あたり)が、セットリストから落ちざるをえない状態になっている。
『Raining』では、Coccoもギターを弾いていた。中盤はレアコーナーで、『blue bird』『ガーネット』は貴重だと思う。更に貴重なのが、ベスト盤にも入っていないSinger Songerの『初花凜々』だ。これには、驚かされた。ラストは、当時の新曲『夢見鳥』で、最後は楽器演奏のない、メンバー全員でのアカペラになった。
ワタシが観たZepp公演では、終盤までMCが全くなかった。彼女がメッセージをことばで伝えるのではなく、ひたすら歌うことで伝える方にシフトしたのではと思ってしまった。結果、ラス前に少ししゃべってメンバー紹介をしたのだが、現在の彼女のライヴはこのスタイルになっていて、それはこのときのツアーからはじまったかもしれない。このDVDにも、MCは収録されていない。
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