Cocco『ポロメリア』
coccoが2010年に書き下ろした小説『ポロメリア』を読んだ。
沖縄の中学一年生の少女が、大人になっていくことへのとまどいを描いているが、時間軸はかなり入り乱れている。突然小学生の頃の話になり、あるいはもっと前の小さい頃の話にもなり、いつが主人公にとっての今なのかが、読んでいてわからなくなるときがある。
Coccoの生い立ちをある程度知っている人であれば、主人公の少女イコールCocco自身、とみなすだろう。祖父は、琉球舞踊で名を馳せた人である。小学生で、タバコを吸っている。バレエを習っている。これらの描写は、まんま彼女だ。ただ、小学生や中学生のときのことを、こうも細かく覚えていられるだろうかという疑問もわく。「ノンフィクション」ではなく「小説」としていることから、脚色しているところも当然あるものと思っている。
揺れ動く少女の心理は、ワタシには到底理解も実感もできず、強いて言うならば「新鮮」。女性は男性よりもはるかに神秘的な存在と常々思っていて、その一旦を垣間見ることができた気がしている。
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