プリンス(Prince)『パープル・レイン(DVD特典映像)』
ワタシが購入したコレクターズエディションのボックスには、映画本編とは別に特典映像ディスクがある。時間は、なんと本編を上回る132分で、こういうボーナス映像が作られるのも、選ばれ成功した作品だけに許された特権だと思う。メニューは、ざっくりと3種類ある。制作者や出演者による裏話。MTVリリースパーティーの模様。そしてミュージックPVだ。
裏話には、監督、脚本家、マネージャーなどがコメント。公開以降、舞台となったファーストアベニューは観光名所になったとか、実はあまり予算もなくて短期間で撮影したとか、ヒロイン役選びには難航し、土壇場でアポロニアに決まったとか、興味深いエピソードばかりだ。
出演者では、この映像が制作された2004年時点のウェンディ&リサ、ジャム&ルイス、ボビーZ、Dr.フィンクなどが登場。後にプロデューサーとして成功するジャム&ルイスは、確かにザ・タイムのメンバーだった。しかしこの作品では演奏シーンのみの出演と思われ、しかも劇中でははっきりと判別できない(笑)。
ウェンディとリサは、当時はその美貌も売りのひとつだったはずだが、ここでは・・・。2人は後にプリンスから解雇を言い渡されているのだが、少なくともこの作品はいい思い出になっているようだ。ウェンディは、当時バンドに加入したばかりなのだが、高校を卒業したてだったそうだ。
MTVリリースパーティーには、アーティストや俳優などが姿を見せ、作品とプリンスを絶賛。リトル・リチャード、ライオネル・リッチー、シンディ・ローパー、エディ・マーフィなどを確認することができた。黒人アーティストたちが、プリンスよくぞ白人世界に切り込んでくれた!というニュアンスで放送されているように見えたのは、気のせいかしら。
PVは、さんざん観てきたものばかりと思い軽く流すつもりだった。確かにそういう曲もあったが、『I Would Die 4 U』~『Baby,I'm A Star』のメドレーはライヴシーン。確か『ベストヒットUSA』で観た覚えがあって、懐かしく感じた。『Take Me With U』は、観たことのないライヴ映像だった。
インタビューには、プリンスはもちろん、モリス・デイやアポロニアといった主要キャラは出てこない。これも戦略か。
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