ブライアン・ウィルソン(Brian Wilson)『That Lucky Old Sun DVD』
ブライアン・ウィルソンは、2008年にアルバム『That Lucky Old Sun』をリリース。それにリンクしたDVDも、翌2009年に発表している。内容は、ライヴとドキュメンタリーだ。
メインは、2008年5月にキャピタルスタジオで行ったライヴだ。アルバム全曲を演奏し、バックを務めるはこの人のソロ活動を支えるお馴染みのメンバーたち。スタジオの狭い空間に大人数のプレーヤーと多数の楽器が陣取り、更に100人程度の観客を入れていて、密集感がすごい。そして、アルバムの曲が1曲ずつ披露される。リリースに先立って行われたライヴにつき、1曲毎に緊張感が高まってくる。ブライアンはキーボードの前に座ってはいるものの、ほとんど弾くことはなく歌に専念していた。
ドキュメンタリーは、ブライアンにとっての地元であるカリフォルニアとの関わり、ビーチ・ボーイズ初期の頃の思い出(キャピタルスタジオはそのときからの馴染みの場所)、『Pet Sounds』『Smile』全曲再現ツアーを経てのソロ活動について、アルバムレコーディングの模様、など。市長は9月12日をブライアン・ウィルソンの日と定め、そのレセプションに妻メリンダを伴って顔を出すブライアンの姿もあった。クライマックスは、野外会場ハリウッド・ボウルでのライヴだ。
Yahooの主催による、スタジオライヴも貴重。ボーナス映像の位置付けながら、本編ライヴにもひけをとっていない。こちらは、ビーチ・ボーイズ時代の曲も交えた、ファンにとってフレンドリーな内容だ。ファンの質問にブライアンが答える、Q&Aコーナーもあった。上述のドキュメンタリーでは、レコードショップでのサイン会の様子もあり、超大物にして、ファンと直接触れ合う姿勢を失っていないブライアンは素晴らしいと思う。
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