スター・ウォーズ エピソード4 新たなる希望(1977年/1997年)
遠い昔、はるか彼方の銀河系。銀河帝国が支配する中、反乱軍は帝国軍の要塞デス・スターの設計図を奪取。レイア・オーガナ姫はダース・ベイダーに囚われるが、ドロイドのR2-D2に設計図とメッセージを託し、オビ=ワン・ケノービに送る。R2はC3-POと共に脱出し、惑星タトゥイーンにたどり着く。
2体は青年ルーク・スカイウォーカーの手に渡り、やがてルークの近所に住む老人ベン・ケノービがオビ=ワンとわかる。オビ=ワンはルークに、彼の父アナキンと共にジェダイの騎士のことや、ダース・ベイダーがその裏切り者であることなどを話す。ルークは密輸商人のハン・ソロを雇い、ミレニアム・ファルコン号に乗ってレイア姫救出に向かう。
SF映画ブームの火付け役にして、今なお世界中に熱狂的なファンを持つスター・ウォーズ。すべては、この作品からはじまった。シリーズは3部作が3つある全9部作の構想で、本作は世に出たのは最初だが、中間の3部作の最初の作品にあたる。
すごいのは、壮大なスケールの世界観を実際に作ってしまったことだと思う。デス・スターも、スター・デストロイヤーも、ミレニアム・ファルコンも、Xウィングも、ランドスピーダーも、R2-D2も。デス・スター内の通路を観ただけで、超未来的な舞台と思わされる。それまでのSF映画にあったようなチープさが、ないのだ。1977年公開時はCGもないので、人力による制作だろう。1997年の特別編では。CG加工を施してよりクオリティを上げている。
ワタシはひと通り6作を観ているが、前後を知った上で観ると、改めて気づかされることがある。ルークとダース・ベイダーは、この作品ではまだ直接対峙していない。ベイダーとオビ=ワンの戦いを遠目で見て、その後ルークがXウィングでデス・スターに攻め入るときに、ベイダーが打ち落とそうとする(ソロに阻止される)。オビ=ワンがルークにジェダイの話をするとき、後にエピソード2で描かれるクローン大戦にも触れている。
加えて気づかされるのは、黒澤明映画『隠し砦の三悪人』からの引用だ。姫を助けるというプロットや、ラストでルークとソロがレイアから勲章をもらうシーンはもとより、R2-D2とC3-POがタトゥイーンにたどり着き、砂漠の中を練り歩くシーンは、『隠し砦』の冒頭にあまりにも似ているのだ。
関連記事
-
スター・ウォーズ エピソード3 試写会@東京国際フォーラム
コンサートでは何度も行ったことがあるが、それ以外で東京国際フォーラムに入るのは、たぶん今回が
-
スター・ウォーズ エピソード7 フォースの覚醒(ネタバレあり)
細かいところでのツッコミどころは満載だ。設定が荒かったり、不自然だったりする。そういうところ
-
スター・ウォーズ エピソード9 スカイウォーカーの夜明け(ネタバレ注意)
死んだと思われていたが、意識が残存しシステムに接続していた、シスの暗黒卿ことパルパディーン。
-
スター・ウォーズ エピソード5 帝国の逆襲(1980年/1997年)
エピソード4から3年後。帝国軍は反乱軍を追い詰めんと各地に調査用ドロイドを飛ばし、氷の惑星ホ
-
スター・ウォーズ クローン・ウォーズ(2008年)
スター・ウォーズのスピンオフ作品であり、劇中の時間軸ではエピソード2とエピソード3の間にあた