M:I-2(ミッション:インポッシブル2) (2000)

極秘スパイ組織IMFのイーサン・ハントは、30時間で人間を殺すウィルスとその解毒薬を奪還せよとの指令を受け、女泥棒ナイアを仲間に引き入れる。ウィルスを奪った男アンブローズは、かつてはイーサンと同じIMFのエージェントで、ナイアはアンブローズの元恋人だった。

ナイアはアンブローズに接近するもイーサンと組んでいることを見破られ、逆に人質にされてしまう。アンブローズとイーサンが対峙する中、ナイアはイーサンを救おうとウィルスを自らに射つ。いったんは危機を脱したイーサンだが、解毒薬を奪いナイアを救うべく、再びアンブローズのアジトに潜入する。

シリーズ第2作で、イーサン役はもちろんトム・クルーズ。イーサンに指令を与える上司をアンソニー・ホプキンスが演じていて、序盤で観たときはこいつが黒幕か？と思ったが、結局ちがった。出番がわずかだったので、特別出演の扱いだろうか。監督はジョン・ウーになっていて、スローモーションの多用はこの人ならではと思う。

前作でオリジナルの『スパイ大作戦』にオマージュを捧げる渋めのやりとりを経て、今作はド派手なアクションを導入している（以降の作品での定番になる）。序盤のイーサンとナイアが知り合うカーチェイス、そしてクライマックスでのイーサンとアンブローズ一味とのカー／バイクチェイスは、臨場感たっぷりだ。

中でも極めつけなのが、冒頭でのイーサンのロッククライミングのシーン。断崖絶壁を登るアングルは視覚的に圧巻で、トム・クルーズがスタントなしで臨んでいるとのこと（個人的にはスタント導入を勘ぐってるけど）。

もうひとつのポイントは、テーマ曲。今回はリンプ・ビズキットが手掛けていて、原曲をベースにしつつもお得意のミクスチャーを解釈に加えていて、これはこれでアリと思わせてくれる。エンドロールのときは、メタリカが流れている。