ゼブラーマン ゼブラシティの逆襲(2010)
公開日:
:
最終更新日:2023/06/24
邦画
ゼブラーマンがエイリアンから地球を守った後、突如姿を消してから15年。2025年の東京はゼブラシティとなり、朝5時と夕方5時からの5分間はゼブラポリスによる弱者排斥がされていた。ゼブラーマンこと市川は、シティの端で目を覚ますが、記憶とゼブラーマンの能力も失っていた。
知事の娘で人気ロックシンガーのゼブラクイーンは、「黒」と「悪」に異常なこだわりを持っていた。市川の記憶がよみがえり、ゼブラーマンとして復活したことを知ると、対決し抹殺せんとする。そして、2人の間には共通する秘密があった。
2004年に公開された『ゼブラーマン』の続編だが、世界観は大きく変わった。舞台となるゼブラシティは、近代化と荒廃化の二極化が進み、知事や警察などの権力者が独裁する社会になっていた。主人公であるはずのゼブラーマン/市川は、クライマックスになるまで存在感が薄い。
監督三池崇史、脚本宮藤官九郎は、前作と同じ。ぶっ飛んだキテレツな表現はこの人たちならではだ。市川はもちろん哀川翔で、今回は押さえた演技をしている。阿部力、ココリコ田中直樹は、ゼブラポリスによって迫害された人たちのコミューンをまとめる役どころ。知事でゼブラクイーンの父は、ガダルカナルタカとなっている。
この作品の実質的な主人公は、ゼブラクイーンだ。演じるのは仲里依紗だが、セリフの言いまわしこそ若干甘ったるいものの、露出の多い黒のボンデージ調衣装をまとい、ギラギラしとんがった役どころをこなしている。歌のシーンはそのままPVとして使える完成度の高さで、シンガーとしても遜色ない。若手女優なら多くの人が避けそうな役だが、彼女は引き受け、そして答えを出したのだ。
関連記事
-
CASHEERN(キャシャーン:2004年)
大亜細亜連邦共和国とヨーロッパ連合との長きにわたる戦争の中、各地でテロ行為が頻発するという時
-
白い巨塔(1966年)
山崎豊子原作の小説で、何度となくテレビドラマ化もされている作品である。最初の映像化は、196
-
BECK(2010)
先輩のパシりに使われる、気弱な高校生コユキ。ある日ニューヨーク帰りの南竜介と知り合い、ギター
-
桐島、部活やめるってよ(2012)
その年の日本映画賞を総ナメにし、しかもそれが大作でもド派手でもない学園モノときた。さて、いか
- PREV
- ドラキュラ(1992)
- NEXT
- 2001年宇宙の旅(1968年)