*

Faith No More + Antemasque@Studio Coast

公開日: : 最終更新日:2017/09/18 Faith No More

Faith No More + Antemasque@Studio Coast

18時40分近くに会場入りしたのだが、オープニングアクトのLe Butcheretteが既にライヴ中だった。ベース、女性ドラム、女性ヴォーカルの編成で、ヴォーカルがかなり自由にステージを動き回りながら歌い、ギターを弾いていた。ワタシが着く前には、ステージをおりてフロアに出没したそうだ。

アンテマスク(Antemasque)
ほぼ定刻に登場。来日も、ワタシが観るのも、去年の以来。ステージ中央前方に小さくセットが組まれ、そこに4人が結集する。ベースとドラムのリズム隊は、音圧がすさまじい。オマー・ロドリゲス・ロペスはほぼ半身状態でギターを弾き、曲間も弾き、と、指先を休めることがない。セドリックのシャウトは3人の爆音に劣らなず、そればかりかドラムセットによじのぼり、シンバルを振り上げ、と、狭いスペースなのに動きまくり。

新譜はトータル40分にも満たないコンパクトな作品で、前半はほぼ原曲通りに演奏。1曲終わる毎に、場内の密度が濃くなっていく。中盤からは彼らお得意のインプロヴィゼーションが炸裂し、リズムが何度かシフトする。前半はハード、中盤はまさかの眠気を誘うメロディーで(笑)、終盤になりまたハードになった。ステージが終始暗くてメンバー見えにくかったのが残念だったが、約50分に綿って繰り広げられたライヴは、当然ながら満足度の高いものだった。

フェイス・ノー・モア(Faith No More)
まず、アクシデントがあったことを最初に書かなくてはならない。キーボードが、機材トラブルに見舞われたのだ。セットチェンジも約50分を要したが、後半はほぼキーボードのセッティングに費やされていた。バンドが登場し演奏を始めたはいいが、2曲目からまたトラブルになったらしく、プレーヤーとスタッフで調整。iBookにつないでいるのだが、何度か交換していた。不調の原因はiBookだったのか、ケーブル類か、キーボード本体か。

ほかの4人は、時折MCでつないだり、ギターの人が『さくら』を弾いてみせたりしつつ、様子を伺う。都度曲を選んで演奏しているように見え、しかし回復の兆しが見えないと悟ると、キーボードレスでライヴを続行した。ライヴ自体を中断することもなく、キレることもなく、この状況でどうライヴを成立させるかという模索と実行を、目の当たりにした気がした。すばらしいプロの姿と思う。

ステージのあちこちには、植物が配置されていた。メンバーはみな白い衣装だった。ドラマーは演奏中にスタッフから水を飲ませてもらっていて、びっくり。時にフリーキーになるギター、重低音が何度もハイライトを担ったベースと、いずれも腕利きの仕事人ばかりだ。そして、その中心にいるのが、ヴォーカルのマイク・パットン。その存在感は大きく、パフォーマンスでも声でもバンドを牽引している。

フェイス・ノー・モアの前回の来日は、ワタシの記憶が正しければ97年11月だと思う。このときは迷った末に行くのを控えたが、その後バンドは解散してしまった。それから17年という長い年月が経ち、やっと観れたわけだ。さすがに見た目には年を隠せないが、思った以上に演奏は重くて分厚く、聴いていてぞくぞくさせられた。終盤にはキーボードも復活したようで、演奏に加わった。アンコールでも2曲を演奏し、どうなることかと思われたライヴは、結局1時間30分にも渡って行われた。

1月のが延期になってしまったので、今回がワタシにとっての今年初ライヴとなる。2015年、幸先いいスタートだ。

関連記事

記事はありませんでした

  • 全て開く | 全て閉じる
PAGE TOP ↑