ロバート・プラント(Robert Plant And The Sensetional Shifters)@サマーソニック2014
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最終更新日:2020/06/13
Summer Sonic 2014 フジロック
「持っている」人というのは、いるものだ。先ほどのスーパーフライのときに降っていた強い雨はセットチェンジ中にあがり、その後は晴れ間のぞくまでになった。
バンドメンバーが先にスタンバイし、アコギによるイントロがしばし奏でられた後、『Babe I'm Gonna Leave You』になったところで、ロバート・プラントその人が登場。個人的には、ペイジ・プラント武道館を計5回足を運んでいて、それ以来になる。あれから18年もこの人が来ないとは思わなかったし、18年ぶりのライヴがスタジアム会場になるとも、想像だにしなかった。
バンド「センセーショナル・シフターズ」は、総勢5名。ギター2人、ベース、ドラム、キーボードという編成で、注目してしまうのはふたりのギタリストだ。なぜって、ジミー・ペイジの役割を担っていることになるからだ。また、曲によりアフリカ人による民族楽器も挿入されていた。
もちろん自身のソロの曲も披露。バックドロップに掲げられているのは、9月にリリースされる新譜のジャケットだ。新曲『Rainbow』を歌ったそのとき、ほんとうに虹がかかった。天候は回復し、虹はその前にも出ていて消えてしまったのだが、この曲のときにまた出てきたのだ。
レッド・ツェッペリンの曲は、『Black Dog 』『What Is And What Should Never Be』『Going To California』がピックアップ。このセレクトがこの人らしいと思うし、どの曲にもエスニックなアレンジを加えていて、これはジミー・ペイジはしないであろう、この人だからこその解釈と思った。
ツェッペリンを語るとき、ジミーのギターやジョン・ボーナムのドラムから語られることが大半と思い、この人の解釈が明らかになったのはありがたかった。ツェッペリン再結成の話があがるとき、ネックになるのはいつもこの人だったが、ようやくツェッペリンを変な感情を入れずに向き合えるようになったのではないだろうか。
ラストは『Whole Lotta Love』で、アッパーな曲を持ってきてくれてよかったと思った。しかしこの曲も、中盤には独自のアレンジが組み込まれて、大作ナンバーに生まれ変わっていた。
とてもいいライヴだったが、ひとつだけ思うことがあった。もしフジロックのステージだったら、もっとすごいライヴになっていたはずだ、と。フジのオーディエンスは雨ごときでひるまないし、現在この人がやっている音楽は、あの素晴らしい環境ともシンクロすると思うからだ。
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