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ランボー(1982年)

ランボー

ベトナム帰還兵のジョン・ランボーは、戦友を訪ねて田舎町へ。しかし、その戦友は戦争の後遺症でガンを患い、既に亡くなっていた。街に入ったランボーを見かけた保安官は、見た目で危険人物と判断し、いったんは街のはずれまで送る。しかし、引き返して街に向かってくるランボーを見て、公務執行妨害で逮捕する。

ランボーは、取調室で保安官たちに拷問まがいの扱いを受ける。ランボーの脳裏には、かつてベトナムで受けた拷問がフラッシュバックし、そしてついに我慢の限界を越え、保安官たちを殴り倒して山中へ逃走。保安官に加え、州警察や州兵も動員されるが、山ではランボーの戦闘能力の方が数段上だった。

ランボーを演じたは、本作で『ロッキー』に次ぐキャラクターイメージを獲得。アクションスターとしてのステータスを確立する。アメリカでは、1982年5月に『ロッキー3』が公開され、同年10月に本作が公開。俳優として、絶頂期にあったと思わされる。

ナイフや銃器を自在に使いこなし、バイクも乗りこなし、崖から飛び降り、と、やっていることがとにかくすごい。スタントマンと併用しているとは思うものの、CGのない時代につき自ら体を張っているシーンも少なくないはずだ。腕の傷口を自分で縫うシーンは、見ている方に痛みが伝わってくるようだ。

以前観たときは、スタローンの立ちすぎるキャラのせいもあってか、ベトナム戦争による暗い側面にまで関心が至らなかった。再度観たことで、ランボーの戦友たちが(冒頭のひとりだけでなく)みな亡くなっていること、国のために戦ったにも関わらず帰国時に人殺し呼ばわりされたこと、ランボー自身もPTSDになっていることなどがわかってきた。

エンドロールでの名前を見つけ、びっくり。調べてみると、山中でランボーを追う州兵のひとりの役て、セリフはなく数秒映っただけだった。この人にとって、ほぼキャリアの最初になるようだ。

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