ダイ・ハード4.0(2007年)
ニューヨーク市警のジョン・マクレーンは、ハッカーのファレルを連行する指令を受ける。ファレルはテロリストによる犯罪の一部に知らずに加担していたが、テロリストから消されそうになってマクレーンに助けられる。超人的な能力を発揮して犯罪者に立ち向かうマクレーンを目の当たりにし、ファレルはマクレーンに協力する。
過去3作は2、3年程度の間隔で公開されたが、今回は前作より12年が経っている。1作目は日経企業のビル内、2作目は空港、3作目がニューヨーク市街、と、徐々に舞台は拡大されている。
そして今回は、コンピュータを駆使して政府機関や金融機関、ライフラインまでをも操るサイバー犯罪で、その範囲はアメリカ東海岸規模にまで拡大された。そのスケール感は圧巻だし、情報が一括して支配されてしまう恐怖感もひしひしと伝わってくる。それでいて、クルマやヘリコプター、更には生身の人間同士の格闘といったアクションや肉体性も健在で、これらがうまく噛み合わさっている。
人間ドラマにも注目。前作では妻との不仲/別居とされていたのが、ここではついに離婚してしまっていて、今回は娘が登場。親からの干渉を快く思わない娘に嫌われてしまい、がっくりしてしまうマクレーンだが、終盤テロリストは娘を誘拐するとマクレーンの魂に火がつき、また娘も父を信じる姿勢を見せる。
ファレルは娘と同世代の青年で、当初はマクレーンとの世代ギャップがあちこちに見え隠れするが、それでもお互いに補い合ってテロリストに立ち向かっていく図式になるのが、観ていて微笑ましく、そして清々しい。
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