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ディープ・パープル(Deep Purple)『Live In Japan (21st Anniversary Collector’s Set) 』

公開日: : 最終更新日:2024/07/17 Deep Purple

ディープ・パープル(Deep Purple)『Live In Japan (21st Anniversary Collector's Set) 』

ディープ・パープル1972年の日本公演を収録したライヴアルバム、『Live In Japan』。オリジナルは1973年発売だが、コレクターズエディションが1996年に発売されている。

1972年の来日公演は、大阪2回東京1回で行われた。オリジナルは、ジャケットこそ武道館のステージだが、音源は大阪2回目を中心に編集されている。今回は、3公演全てを3枚組としてリリース。ただし、日本盤タイトル「完全版」はどうかと思っていて、なぜなら計6曲がカットされているからだ。

ブックレットによると、録音とライヴアルバムのリリースを提案したのは、日本側から。これに対し、パープル側は自分たちのエンジニアが録音とマスタリングし、出来が悪ければ発売中止、発売するとしても日本限定、という条件を出していた。エンジニアによれば日本の機材は貧弱だったとのことだが、イギリスに帰国し確認した音源は素晴らしく、発売に踏み切ったとのこと。その後、『Made In Japan』のタイトルで世界発売された。

面白いと思うのは、今ではパープルの名刺的な曲になっている『Smoke On The Water』が序盤に演奏されていて、当時はハイライトとして扱われていないことだ。ただし、このアルバムからシングルカットされ(つまりライヴバージョンのままで)、ヒットを記録している。

オープニングが『Highway Star』なのは疑いがなく、『Mule』ではイアン・ペイスのドラムソロがあり、そしてクライマックスは20分に渡る本編ラストの『Space Truckin'』だ。こちらでは、ジョン・ロードのキーボードプレイが存分に繰り広げられている。

コレクターズエディションの本盤では、ディスク1は8月15日、ディスク2は8月16日で、大阪フェスティバルホール。ディスク3が8月17日の武道館だ。収録曲を微妙に変えていて、3枚を通して聴くことで日本公演の全容が感じられるようにしたと思われる。

ブックレットには、音楽評論家になる前の伊藤政則による体験記がある。当初予定していた友人を待たずに別の友人と武道館に行ったこと、アンコールでステージ前に駆け出したこと、帰宅すると行けなかった友人が泣き顔で待っていたことなどが書かれている。当時は単なる感想文だったかもしれないが、時が経つと貴重な記録になっている。

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