「キュビスム展 美の革命」を観に行ってきた
上野の国立西洋美術館で開催されている、「キュビスム展」を観に行って来た。
「キュビスム」は、ざっくりと言えば幾何学化や立体化による抽象表現で(もちろん他の要素もあるが、個人的にこれがいちばん理解しやすい)、20世紀のはじめ頃からパブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックによって創始された。
10以上のブースで構成され、第1のブースではキュビスムのルーツ的存在のポール・セザンヌらの作品、第2ではプリミティヴィズム(原始主義)として、アフリカ各地の彫刻物等を展示。ここでのピカソ作品は、人物画や風景画などになっていた。
そしていよいよキュビスムとなり、ピカソとブラックの作品が集中的に展示される。直線や曲線などの線による描写が際立つが、タイトルと見比べないと何を表現しているかの判別が難しい。なかなかすんなりと自分の中に入ってはこないが、これが芸術なのだと圧倒もさせられる。
やがて、ピカソとブラックに影響を受けた若い世代の作品へと移るが、第一次世界大戦を挟むことによっていちおうの終結を見る。その後は、この国立西洋美術館の建築家でもあるル・コルビュジエらによって継承されている。
展示作品をすべて観終えた後の所感では、やはりピカソの作品が頭二つ抜きん出ていて、観る側に迫ってくる力強さと勢いが感じられた。
国内で開催される美術展は、一部を除き撮影禁止とされていることがほとんどだ。しかしこのキュビスム展は逆転していて、一部の作品だけが撮影禁止、大半は撮影OKになっていた。パリやロンドンの美術館ではほとんどが撮影OKになっていたので、グローバルスタンダードに沿っているのだろうか。
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