マジンガーZ / INFINITY(2017年)
公開日:
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永井豪
かつて、マジンガーZでドクター・ヘル率いる機械獣軍団と戦った兜甲児。その後は、祖父や父の後を継いで研究者となっていた。あるとき、マジンガーZに似た巨大遺跡インフィニティの頭部から、人型アンドロイドの若い女性が出現。最初に起動させた甲児を「ご主人様」と呼び、リサと名づけられた。
ドクター・ヘルが謎の復活を遂げ、全世界に向けて平和共存を呼びかける。一方、同じく復活したあしゅら男爵とブロッケン伯爵は、攻撃を開始。グレートマジンガーのパイロット剣鉄也は、テキサスプラントでの防衛任務中に機械獣軍団の攻撃に対抗するうち、突如消息不明になってしまう。
街並みが高度に発達していることから、舞台は近未来と思われる。しかしテレビシリーズの世界観も継承していて、時系列はさておき、別物ではなく続編という位置づけにある。弓教授は内閣総理大臣になっていて、娘の弓さやかが光子力研究所の所長に。ボスはラーメン店を営み、炎ジュンは剣鉄也の子を宿していた。
グレートマジンガーが封印状態になってしまい、剣鉄也の出番が少なくなっているのが、少し残念。ただその代わり、炎ジュンの心理状態が結構描かれていて、ふたりとも孤児だったという設定を知っていて観ると興味深い。そんなふたりを思いやるのが、さやかと甲児の弟シローだ。テレビシリーズでは子供だったシローは成長し、量産型マジンガーのパイロットも務めている。
キーになっているのは、新キャラであるアンドロイドのリサだ。甲児になつき、さやかにも可愛がられ、感情があり、涙も流す。一方で格闘能力は高く、また後半では復活したマジンガーZに甲児と共に乗り込み、甲児をサポートする。ふたりに可愛がられていたのは伏線で、終盤の「可能性のひとつ」の世界観において回収される。
声優陣は一新されているが、かつて甲児役だった石丸博也は艦隊の司令官役で、さやか役だった松島みのりは列車内アナウンスの役で、それぞれ出演。正直言って声質がテレビシリーズのときとは変わっていて、聞いていて気づけなかった。
オープニングテーマは、水木一郎による『マジンガーZ』。本作のために新たに収録され、晩年に水木が歌っていたバージョンに近く、これはこれで聴いていて違和感がない。エンディングテーマは、吉川晃司によるバラードだった。
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