*

ドミノ(ちょこっとネタバレ)

公開日: : 最終更新日:2023/11/18 ベン・アフレック ,

ドミノ(ちょこっとネタバレ)

テキサス州オースティン。娘が誘拐されて行方不明の刑事ロークは、カウンセリングを受けていた。そこへ、銀行の貸金庫が強奪されるという匿名の通報があり、現場に向かう。貸金庫にはなぜか娘のポラロイド写真があり、それを手にしたロークは犯人と対峙。犯人は接する者たちを次々に操りつつ、自らは逃走する。

匿名電話の主である占い師のダイアナを訪れたロークは、人の脳の中に入り込み意のままに操るという、犯人の男デルレーンの能力を聞かされる。政府の「機関」は同様の能力を持つ人材を管理していたが、デルレーンは逃走していた。デルレーンは同僚刑事のニックを操るなどしてロークを殺害しようとし、ダイアナとロークは逃走する。

序盤は少し奇妙な刑事モノ、それがやがてサイコスリラー的な要素に染まり、そして後半はそれまでの世界観が大きく変わってしまう。現実だと思っていたことが現実ではない虚構の世界で、ダイアナやデルレーンだけでなく、周囲の人物がみな何らかの形でロークにかかわっていたことがわかる。ローク自身の記憶も、実は作られたというものだった。

つまり後半は思いっきりSFで、劇場で観たときは結構インパクトを受けたが、振り返ってみると実は冒頭から何かおかしかった。『インセプション』にも通ずる描写も見られるが、設定自体は全く異なっている。そして、SFを好む身としてはこの展開はしてやったりで、ニヤニヤが止まらない。

キャストは、観ているときに認識できたのはロークののみだった。後で調べてみると、ダイアナはアリシー・ブラガという人で、『シティ・オブ・ゴッド』『アイ・アム・レジェンド』などに出演していた。デルレーンはウィリアム・フィクナーという人で、『アルマゲドン』『ウルトラヴァイオレット』『エリジウム』などに出演していた。

邦題は『ドミノ』となっていて、確かにドミノは終盤になって重要な要素だとわかるが、作品そのものを象徴するタイトルにはふさわしくない。ただ、これはあえてそうしていると思われる。原題の『Hypnotic』は直訳すると「催眠術的な」となり、このことば自体がある意味ネタバレになっているからだ。

関連記事

ペイチェック 消された記憶(2003年)

今から遠くない未来。コンピューターエンジニアのマイケルは、友人で会社社長のレスリックから、高

記事を読む

ザ・コンサルタント(ネタバレあり)

会計士クリスチャン・ウルフは、大企業から財務調査の依頼を受けて帳簿のつじつまが合っていないこ

記事を読む

アルゴ(2012年)

1970年代後半のイラン。アメリカの後ろ楯で就いたパーレビ国王の悪政に対し、やがてイラン革命

記事を読む

  • 全て開く | 全て閉じる
PAGE TOP ↑