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掘り出し物:モーリン・タッカー(Maureen Tucker)『I Spent A Week There The Other Night』

Maureen Tucker『I Spent A Week There The Other Night』

レコファンで中古CDを3枚買った。

まずは『Don't Go Away』。これはワタシが唯一持っていなかったオアシスのアイテム。出演も決まったことだし、現在のオアシスページをバージョンアップさせることを見越して購入。

次はのファースト。SSTレーベルからの発表で、恐らく現在は廃盤状態のもの。これがたったの5曲で30分にも満たない内容。音の方はノイジーなギターが炸裂していて、彼らがデビュー時から今に至るまでその音楽性を一貫し続けていることが確認できる。

そして最後の1枚だが、これが凄い。

モーリン・タッカー『I Spent A Week There The Other Night』

モーリンはヴェルヴェット・アンダーグラウンドのドラマーだが、4枚目の『Loaded』の頃には身ごもっていてこの時点で実質的に脱退状態だった。以後彼女は子育てのため音楽活動からは身を引いていたが、それも済んだのか80's後半に活動を再開。このアルバムは彼女のソロ3枚目に当たり、91年に発表された。

アンディー・ウォーホールの死がきっかけとなり、オリジナルが再び集まるようになった。とジョン・ケイルは『Songs For Drella』を作り、アルバムコンセプトをそのまま踏襲するツアーも行った。ルーとモーリンは、それぞれ互いのアルバムにゲスト参加していた。

でこのアルバムだ。ここでのモーリンはドラムスティックを握らず、自分でギターを弾きながら歌っている。1曲目『Fired Up』から轟音ギターが炸裂。そしてそれを弾いているのは、誰あろうルー・リードなのだ。

これだけではない。ジョン・ケイルもそしてスターリング・モリスンも、続く収録曲でそれぞれモーリンと共演しレコーディングしている。それが10曲目の『I'm Not』で、ついに4人がバンドとして共演を果たしているのだ。ヴェルヴェット・アンダーグラウンドが再結成ツアーを開始する2年前のことである。

更にダメ押しで、CDのみというボーナストラックは『I'm Waiting For The Man』。原曲よりかなりテンポを落とし、彼女の優しい包み込むようなvoが印象的なまま、アルバムは終わる。

これら3枚で計2360円。だけど、モーリンのアルバムだけで3000円は出せる。ホントに思わぬ掘り出し物だった。

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