ザ・ホワイト・ストライプス(The White Stripes)、延期になっていた来日公演が実現
4日のマイス・パレードに続き、5日はホワイト・ストライプスのライヴに行ってくる。当初1月に予定されていた公演だが、ヴォーカルのジャック・ホワイトがノドに異常を来し、3月に延期になったのだ。ワタシは過去、このバンドを2回観ている。それはいずれもフジロックで、2002年と2004年になる。
2002年は2日目レッドマーキーのトリ前で、この頃はストライプスのことをほとんど把握していなかった。マーキーにはこの後パティ・スミスが出演することになっていたので、早めに入ってついでに観てみようかな的なスタンスだった。ライヴは、ギターとドラムだけのスカスカ感をいい方に向けることに成功していた。そして特に、ジャックのエモーショナルなプレイが印象に残った。ギターのリフはまるでジミー・ペイジのようで、甲高い声はロバート・プラントのようでもあり、ひとりツェッペリン状態のようだった。
2004年は、3日目グリーンステージの夜だった。このときはトリとして出演することになっていたモリッシーが開催2週間前にドタキャンし、ストライプスがトリ扱いというアナウンスがあった。プレイが必死だったのは伝わってきたが、会場とも観客とも今ひとつ噛み合わず、空回りの感は否めなかった。前記のゴタゴタした状況を差し引いたとしても、欧米ではともかく(グラストンベリーのトリを務めたこともあるそうだ)、ここ日本では巨大野外は似合わないのではと感じたのが、正直なところだ。
新譜『Get Behind Me Satan』は、評論家筋を中心に絶賛された。日本だと、クロスビートでは年間ベストアルバム1位になり、ロッキンオンでも3位に食い込んだ。ワタシは最近やっと聴いたのだが、優れたアルバムであることは認めるが、歴史的名盤の域に達しているとは思えなかった。いちおう過去の作品も聴いたが、シングルかっとされた曲以外はブルースやソウルに根ざしたアプローチが多く見られ、ボブ・ディランの系譜を継いでいると言えなくもない。
ワタシはストライプスに対して強烈にのめり込んでいるわけでもなく、むしろ一歩引いた目で見ている。当初の公演は東京はウイークデーだったのでチケットを取らなかったし、今回の振替日程に日曜日が含まれたので取ったという具合だ。このバンドには、今回のツアー会場であるライヴハウスくらいのキャパシティがちょうどいいと感じていて、今回観ることでまた印象が変わってくるかもしれない。
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