ミッシェル・ガン・エレファント（Thee Mitchelle Gun Elephant）『World Stereo Lynch Tour』（DVD）

2009年の暮れ、ミッシェル・ガン・エレファントのDVDボックス『Thee Live』が初回生産限定でリリースされた。迷うことなく買ったはいいが、なかなか手を出せずにいた。なにせ、12枚組という大作だからだ。かなりの間放置していたが（汗）、1枚ずつこつこつと観ていくことにした。

その1枚目が、97年5月に日比谷野音で行われた公演だ。データによると、イベントでの出演はあったものの、単独での野音はこれが最初で最後だそうだ。そして、ミッシェルとのファーストコンタクトが98年のフジロックだったワタシにとっては、とても新鮮なライヴに映った。

ここでのミッシェルの4人は、まだ若々しく、表情も甘い。実際、客席からはキャーキャー黄色い声援が飛びまくっていて、あれこんな雰囲気だったっけ？と少し面食らった。チバユウスケのMCも、驚くほどに多い。決してしゃべりが滑らかな方ではないのに、頑張ってしゃべって、少しヤケクソ気味にもなっている。客席に椅子があることもあってか、客のノリもどことなくおとなしめだ（後の彼らのライヴでの、客の凄まじさを知っているからそう思えるのだろうが）。

演奏そのものは、既に完成されている。4人が4人とも重厚な音を発し、それが絶妙に絡み合っていて、何倍もの圧力となって、観る側に迫ってくる。この時点で、リリースしているアルバムは3枚。まとまった時間ライヴができるだけの持ち歌が出揃った状態に見え、MCが多いとはいえ、演奏時間は約100分と、以降のライヴと比べても遜色のないヴォリュームで披露している。

ライヴ本編のほか、10数分のドキュメンタリーも収録。ツアーバスで会場入りするところから始まり、楽屋でリラックスしているメンバー、リハーサル、開演直前の舞台裏などを垣間見ることができる。幕張でのラストライヴもそうだったが、彼らは、バックステージにまでカメラが入ることを不思議なほど嫌がらなかった。

01.SE/ルパン三世 '80～COW 5
02.バランス
03.ランドリー
04.カルチャー
05.スロー
06.I was walkin' & sleepin'
07.ブラック・タンバリン
08.スピーカー
09.blue nylon shirts
10.スイミング・ラジオ
11.why do you want to shake?
12.strawberry garden
13.カーテン
14.リリィ
15.ロマンチック
16.ゲット・アップ・ルーシー
17.ロシアン・ハスキー
18.キャンディ・ハウス
19.CISCO
EC1.夢のマイアミ
EC2.Baby, please go home
EC3.EAT THE TELEVISION

特典映像/THEE DOCUMENTS