リオの男(1964年)
公開日:
:
最終更新日:2023/09/14
ジャン=ポール・ベルモンド コブラ, ジャン=ポール・ベルモンド, スティーヴン・スピルバーグ, パリ
パリの美術館からブラジルの古代文明の像が盗まれ、像を寄贈したカタラン教授も何者かに誘拐される。航空兵のアドリアンは、休暇中に婚約者のアニェスに会いに行くが、彼女もまた誘拐されてしまう。アドリアンは彼女を追いかけて飛行機に乗り、ブラジルのリオまで来てしまう。
アドリアンはなんとかアニェスを救い出し、彼女から像の秘密を聞く。アニェスの亡き父、実業家カストロ、カタラン教授の3者が持っていた3体の像が揃うと宝のありかがわかるというものだった。アドリアンは、成り行きもあってアニェスと共に像と宝を探すことになる。
アドリアンのジャン=ポール・ベルモンド、アニェスをフランソワーズ・ドルレアック。ベルモンドが『ルパン三世』や寺沢武一の『コブラ』のモデルと知って以降、この人が出演した作品を追いかけている。本作は、ノリといい空気感といい、まんま『ルパン三世』だと思える。
お調子者で女に惚れっぽく、かなり危険なことをやっていても緊迫感は漂わず、どこかコミカルになっている。本作にはアクションシーンが満載だが、そのほとんどでスタントを使わず自ら体を張っている。ホテルの窓を伝って部屋から部屋に移ったり、ビルとビルの間に張ったロープを伝って移動したりしている。
フランソワーズ・ドルレアックは、ちょっとお転婆で、男に都合のいい女ではなく、自立した女性を演じていた。カトリーヌ・ドヌーブの実姉で、本作公開時で22歳。しかし、なんと3年後に自動車事故で亡くなってしまう。
アドリアンがリオに到着したとき、靴磨きの少年とコンビを組んでアニェスを探していた。というか、像を集めて宝を探すというプロット自体、『インディ・ジョーンズ』を彷彿とさせる。時間軸では当然本作の方が先で、スティーヴン・スピルバーグは本作の影響を受けたのかも、という想像もしたくなる。
関連記事
-
勝手にしやがれ(1959年)
自動車泥棒の常習犯ミシェルは、マルセイユで盗んだ車に乗ってパリへ向かうが、追ってきた警官を殺
-
ダンケルク(1964年)
第二次大戦中、ドイツ軍の攻撃により、英仏連合軍はフランスのダンケルクの海岸に多くの兵士たちが
-
ボルサリーノ(1970年)
1930年のマルセイユ。出所したシフレディは恋人ローラを探すためキャバレーに行き、居所を聞き
- PREV
- パリは燃えているか(1966年)
- NEXT
- ボルサリーノ(1970年)