ウィーザー(Weezer)@フジロック’23
公開日:
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Fuji Rock Festival'23 フジロック, フー・ファイターズ
当初は観るかどうか決めていなかったウィーザーだが、前日フー・ファイターズを観たときにフルで観ると決めた。ドラマーのパトリックをステージに呼んだ際、共に同じく活躍する戦友といった意味合いの、デイヴ・グロールの発言があったからだ。
ステージ中央には、もちろんリヴァース・クオモ。左にギターのブライアン、右にベースのスコット、そして後方ひな壇のドラムセットにはパトリックというポジショニング。『My Name Is Jonas』『Beberly Hills』と、のっけからヒットチューンを畳み掛けてくる。リヴァースはMCで日本語を使い、ウィーザーの歴史をめぐる旅に出ようと言っていた。
リードギターはブライアンのはずだが、ここではとにかくリヴァースが弾きまくっている。この人こんなに徹底したギター小僧だったかなと思わされるが、これがかなりハマっているので異論などあるはずもない。風貌も体型も以前とほとんど同じで、イメージが全く崩れていない。
中盤のソロアコースティックでは、自身の失恋をテーマにしたと言った後に『O Girlfriend』を歌った。リヴァースのMCは、ほとんどが日本語だった。ポラロイドでフロアを撮影するときの合図や、スタッフへの音量上げの指示も日本語でしていて(こちらは結局英語で言い直していた)、さすが夫人は日本人だけのことはあると思わされる。
『Island In The Sun』は、2005年の単独公演でリヴァースがPAブースに立って弾き語りしたことに度肝を抜かれたことがあり、個人的にとても気に入った曲だ。ここでは、原曲通りのバンドモードながら、切々とした曲調が染みた。
ブライアンはギターだけでなく、曲によってはキーボードもこなしていた。スコットは、通常のベースのほか、ベースとギターを弾き分けられるダブルネックを使うこともあり、ベースレスのギター3本での演奏になる瞬間がいくつかあった。パトリックのドラムは、リズムキープ主体ながらも存在感があった。前夜のフーファイ飛び入りで、キャラ認知度が高まったと思われる。
本編を『Thank You And Good Night』で締め、アンコールでは長いインスト曲でまたもリヴァースがギターヒーロー然となった。オーラスはやはり『Buddy Holy』で、この日何度目かの場内一体感が高まった。最後は、4人がステージ前方で横並びになって肩を組んで挨拶してくれた。
ウィーザーとフー・ファイターズには、ひとつ共通項があることを思い出した。どちらも、第1回のフジロックにエントリーされていたのだ。フーファイは初日でステージに立つことができたが、2日目だった彼らは、中止により演奏することができなかった。
2009年には3日目グリーンステージで出演したが、ワタシはホワイトステージにいたため彼らのライヴを観られず、フジロックでウィーザーを観たのは今回がはじめてになった。まさか26年前の第1回のことが頭をよぎるとは思わなかったが、26年が経過した今でもウィーザーが活動し、そのライヴを観られた喜びを噛み締めている。
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