ブラー(Blur)『All The People Blur Live In Hyde Park』
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Blur デーモン・アルバーン, ブラー, ロンドン
ブラーが2009年にイギリスのハイドパークで行ったライヴの映像を観た。この公演はCDはリリースされているが、映像の公式リリースはない(と思う)。2012年のロンドンオリンピックの際にもブラーはハイドパークでライヴを行い、そちらはDVD化されている。今回のは、恐らくイギリスの放送局が収録したのを、日本のテレビ局が買い取って放送したのだろう。
映像は、メンバー4人がステージ袖から飛び出していくところから始まり、ファーストアルバム『Leisure』の1曲目『She's So High』にてスタート。ハイドパークはつまりだだっぴろい公園で、5万5千とも言われるオーディエンスが集結。そして、大半の曲で大合唱だ。ゼロ年代のブラーは2003年に『Think Tank』をリリースしツアーしたくらいで、あとはグレアム・コクソンの脱退と復帰騒ぎがあり、コンスタントに活動していたとは言い難い。しかしそれでも、ファンがブラーを待ち、愛していたのだというのが伝わってくる。
セットリストは、当然ながらキャリア横断的なベストヒットとなる。演奏はバンド4人のほか、コーラスやホーンセクションなども引き連れていて、まるでローリング・ストーンズのようだ。グレアムのギターのリフではじまる曲が結構あって、ある時期3人体制で活動してはいたものの、やはりこの人が必要なのだと思わされる。
『Park Life』では、映画『さらば青春の光』に主演したフィル・ダニエルズがゲストとして登場。映画のイメージが頭にあると、現在の年取ったこの人のギャップに驚いてしまう。それはメンバー4人も同じで、仕方のないこととはいえ、ドラムのデイヴとフロントマンのデーモン・アルバーンの老けっぷりはちょっときつい。うーん、でもまあ、それでも復活し頑張っているだけまだいいか。
夏場は日が長いイギリス独特の気候で、ライヴ開始時はまだ明るかったのが、後半になる頃にはすっかり夜の景色に彩られる。デーモンがアコギを弾きながら歌う『For Tomorrow』を経て、オーラスは『The Universal』。ステージは見事に締めくくられている。
【追記】
2009年のハイドパーク公演も、DVD化されていた。『NO DISTANCE LEFT TO RUN』というタイトルで。同名で内容の違うDVDもある。ややこしい。。。
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