スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(一部ネタバレあり)
スパイダーウーマンことグウェン・ステイシーはリザードを倒すが、正体は(彼女の世界の)ピーター・パーカーだった。現場に駆けつけた警察官のグウェンの父は、スパイダーウーマンがピーターを殺したと思い込む。グウェンは正体を明かすが、それでも父は逮捕しようとする。
グウェンはポータル(別の世界を行き来できる入口)に入り、マイルス・モラレスに会いに行く。マイルスは、ヴィランのスポットをいったんは取り押さえたが、逃亡される。スポットは元科学者で、白い身体の中にポータルをいくつも持っていた。グウェンがスパイダーソサエティに戻る際、マイルスもこっそりポータルに入って行く。
『スパイダーバース』の続編で、前作はマイルスが主人公だったが、本作は実質的にマイルスとグウェンのダブルキャストになっている。グウェンはリザードやヴァルチャーと、マイルスはスポットと戦うが、ヴィランとの戦いは今回のメインプロットではない。
さまざまな世界のスパイダーマンが集結して暮らす未来都市、「スパイダーソサエティ」が存在する。そしてどの世界でも避けられない運命があり、それは愛する人と世界を同時には救えないことだ。マイルスは元の世界に戻って自分の家族を救おうとするが、ソサエティのリーダーのミゲルが阻止せんとする。
マルチバースということで、別の世界の映像にはレゴだったり、時に実写も組み込まれている。アンドリュー・ガーフィールドのピーターが叔父のベンを亡くすシーン、『ヴェノム』でのコンビニのおばさんも登場する。ワタシが気づけなかっただけで、ほかにもネタがたくさん仕込まれていると思われる。
しかしなあ、スパイダーマンの敵がスパイダーマンというキャッチコピーはさておき、ミゲルがマイルスに、お前がクモに噛まれたせいでピーターが死んだ、運命がおかしくなったと言い放つのには釈然としない。マイルスにしてみれば抗い難いどうしようもないことで、そこを責めるのは大人のすることかと思ってしまう。
本作単体では完結せず、来年公開予定の『スパイダーマン:ビヨンド・ザ・スパイダーバース』に持ち越されている。「アクロス」から「ビヨンド」へ、なるほど。
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