PSYCHO-PASS サイコパス 新編集版
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PSYCHO-PASS サイコパス
2012年からスタートし、シリーズ化されているSFアニメ『PSYCHO-PASS サイコパス』。第1期22話(各30分)が、追加シーンを含む11話(各60分)に編集されたバージョンを観た。
放送から10年以上が経過していることもあり、内容を結構忘れていた(汗)。よって、どこが追加され、どこが編集されたのかにはほとんど気づけなかった。はっきりとわかったのは、狡噛と槙島のファーストコンタクトが冒頭にフィーチャーされていたことくらい。六合塚が執行官になるまでのエピソードは、全く記憶になかった。
今回は、各キャラクターの心理描写の方に興味が向いた。監視官は執行官と一線を引くべきと考えつつ、消耗していく宜野座。5歳で潜在犯に認定され、執行官になるしか生きる道がなく、そしてシビュラシステムの正体を最初に知る縢。免罪体質でドミネーターでは裁けない槙島を、法の外に出て仕留めようとする狡噛。シビュラの側にいる公安一係の面々でさえ、シビュラに統治されている世の中には、多かれ少なかれ何らかの疑問を抱いている。
宜野座の父でもある執行官の征陸の振る舞いや言動が、公安一係の中でものすごく機能していることに気づかされる。全員のよき話し相手になり、感情をぶつけ合う彼らに状況を整理してなだめ、時には叱りつけることもある。潜在犯になってしまったことで、宜野座と彼の母(つまり妻)を苦しめたことも、自覚している。終盤、あと一歩で槙島を締め落とせるところまで追い込んだが、槙島が投げたダイナマイトから動けない宜野座を救うために致命傷を負い、宜野座の腕の中で息絶える。征陸の最後の台詞は、カットしてほしくなかった。
第1期の主人公は狡噛ということになっているが、個人的に主人公は常守朱だと思っている。物語は彼女の目線で進行し、公安一係の面々と行動を共にすることで成長していく。一係で槙島と最初に対峙したのは、彼女だった。終盤ではシビュラシステムから貴重なサンプル的存在と認められたことで対等に渡り合い、一係の中でもリーダーシップを発揮していく。槙島は狡噛を強く意識はしたが、常守は眼中になかったと思う。しかし、2度に渡り槙島を追い込んだのは、狡噛だけでなく彼女もだったのだ。
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