エリック・クラプトン、3年ぶりに来日
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最終更新日:2023/04/09
Eric Clapton エリック・クラプトン
だいたい2年に1度のペースで来日公演をしているエリック・クラプトンだが、今回は2003年以来で、つまり3年ぶりになる。日程的には11月11日の大阪からスタートし、12月6日の武道館まで約1ヶ月に渡って行われる。
個人的には90年に初めてクラプトンをナマで観て、以降の来日公演には欠かさず足を運んだ。しかし近年は、正直言って行くかどうかかなり迷う状態だった。というのは、実質的に創作活動を卒業しつつあったし、何より「残された時間はボーナスのようなもの」という本人の発言があったり、引退騒ぎがあったりして、この人が現役アーティストとして最前線に立つことをやめ、余生として音楽活動をするフェーズに入っているように見えて、そういうクラプトンを自分は観たいのだろうかと自問していたからだ。
しかし2003年の公演を観て、考えが大きく変わった。いや、変わったというより、一歩踏み込んだと言った方がいいのかもしれない。年齢的に還暦に届こうかというクラプトンが、約1ヶ月もの間日本に滞在し、アリーナ規模の会場で10公演以上も平気でこなしている。年齢のことを考えれば、公演数も減り公演日の間隔も空いて当然のはずなのに、この人は以前と同じようにライヴを行っている。このこと自体が、前人未到の領域に踏み込んでいることの証なのではないかと気づいたのだ。
この3年の間にクラプトンは還暦を過ぎたが、相変わらず精力的に活動を続けている。アルバムは3枚リリース。各地でのセッションにも参加し、自ら設立したクロスロードセンターのチャリティとしてフェスティバルのオーガナイザーも務め、そして昨年はクリーム再結成公演を行っている。そうした活動を経て、また日本にやってきてくれるのが楽しみだ。
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