エリック・クラプトンのライヴアルバム
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最終更新日:2023/04/09
Eric Clapton エリック・クラプトン
コンサートに備えてそのアーティストの作品を聴き込むのは、ワタシにとっては当たり前のことだ。2年毎に来日するエリック・クラプトンだと、99年のときはクリームのボックスを中心に聴いていた記憶がある。2年前のときは、サイト内にクラプトンはもとよりヤードバーズやクリームのページも作っていたこともあって、ほとんど全ての作品を聴いた。特に魅かれたのはデレク&ドミノス周辺で、ソロのファーストやデラニー&ボニー、フィルモアライヴなど、アメリカ南部のサウンドにのめり込んで行った若きクラプトンの生きざまを、追いかけているような錯覚に襲われた。
今回は新たな作品のリリースもなく、また世界規模のツアーでもないので、コンサートがどういった内容になるのかという事前情報も乏しかった。そんな中、ワタシが手をつけたのはライヴアルバムだった。キャリアが長い人なので、ライヴアルバムだけでも数種類存在するのだが、2年前のツアーを収録した『One More Car,One More Rider』、91年の『24 Nights』など、現在のクラプトンに近いであろう作品をまずはセレクト。そして日本公演が始まり、各地の様子がネットなどでわかるようになると、今度は70'sの作品に手をつけた。それも、4枚組というとてつもないヴォリュームの『Crossroads 2』を。
ブルースを基盤にしてはいるが、その時期その時期によって少しずつ新しい音楽性を取り入れているクラプトン。その魅力は、オリジナル作品を聴いていけばわかってくると思う。では、この人のギタープレイをまず第一にと考えた場合、それをダイレクトに味わえるのはやはりライヴということになる。特に『Crossroads 2』は長尺の曲が多く、またメドレーも目立つ。ヴォーカルも上手いというよりは荒々しく情熱的で、クリームやドミノス時代にも劣らない溢れんばかりのエネルギーに、聴いていてゾクゾクさせられる。
時代も年齢も違うので、ここでのクラプトンと現在のクラプトンとのあり方が大きく違うのは当たり前だ。だけど精力的にツアーを行うさまはそのまま今に直結しているし、ツアー毎にバンドメンバーが微妙に異なっているのも、実は70's当時からやっていることだった。今回の公演を観て思ったのだが、そろそろネーサン・イーストやアンディ・フェアウェザー・ロウ、スティーヴ・ガッドといった「従者」たちを解放し、新たな血を組み込むべき時期に来ているのではないだろうか。
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