坂本龍一@東京国際フォーラム ホールC
前半は坂本によるピアノソロで、最新作『OutOfNoise』からの曲などを淡々と演奏。ステージは真っ暗で、それが徐々にライトの光量が増えてきて、ピアノを弾く坂本の姿がクリアになる。冒頭から数曲は、コンピューターとの連動もされていたと思われ、サンプリングが被せられていた。
中盤より、ゲストの大貫妙子登場。1曲毎に2人による掛け合いがあり、今回のコラボレーションが実現するきっかけ、大貫が秋田で米を作っていること、坂本がymo時代よりも(人間的に)まるくなったこと、などが語られ、ほのぼのとしたムードで進められた。アンコールは2回。1回目は坂本ソロ→大貫追加。2回目は、坂本による『戦メリ』だった。
大貫妙子は、トークのときは声が低く、歌っているときの高さと対象的だった。歌は熱唱でもなく、といって醒めた感じでもなく、不思議な佇まいだった。坂本については、『EnergyFlow』やラスト・エンペラーのテーマが聴けたのが嬉しかった。4年前にバンドスタイルでのライヴを観たが、ピアノソロの方が現在の坂本らしいのかな、とも思った。
終演後、高橋幸宏を目撃。芸能人や関係者にありがちな、アンコールの途中で席を立つということもなく、一般客に混じってエスカレーターを降りていった。また、ホールAでは坂本冬実のコンサートだったらしく、入場時に係員が間違えないよう呼びかけていたのには笑った。
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