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バットマン・フォーエヴァー(1995年)

バットマン・フォーエヴァー(1995年)

ゴッサムシティ。ブルース・ウェインが経営する企業では、研究員エドワード・ニグマが人間の脳に信号を送り込む装置を開発。しかし、人間をマインドコントロールする技術は倫理上問題があるとして、ブルースは融資を拒否。ニグマは尚も研究を進めて、上司を殺害。ブルースを挑発するなぞなぞを残し、会社を辞職する。

自分の顔の半分を損傷したトゥー・フェイスは、それを防げなかったとしてバットマンを逆恨みしていた。銀行を襲って駆けつけたバットマンを巨大金庫に閉じ込めたり(なんとか脱出)、サーカスの会場に爆弾を仕掛け、バットマンが正体を明かさなければ爆破させると言い、(ブルースはその場にいて名乗り出たが届かず)ほんとうに爆破させてしまう。その様子をテレビで観ていたエドワードは、トゥー・フェイスに接触する。

1989年公開の『バットマン』から続くシリーズ3作目だが、が監督から製作総指揮に移り、が監督に。キャストも、バットマン/ブルース・ウェインがヴァル・キルマーに交代したのを始め、当時話題性と勢いがあった俳優が起用されている。ヴァル・キルマーは『トップガン』で演じるマーヴェリックのライバル役アイスマンを好演し、『ドアーズ』ではジム・モリソンに成りきっていた。

サーカス団の生き残りで、後半でロビンとしてバットマンの相棒になるディックは、当時『三銃士』『セント・オブ・ウーマン』などで波に乗っていたクリス・オドネル。トゥー・フェイスは、『逃亡者』でブレイクしたトミー・リー・ジョーンズ。中盤からリドラーになるエドワードは、『マスク』でブレイクしたジム・キャリー。バットマンとブルースに興味を持つ精神科医チェイスに、。トゥー・フェイスの愛人のひとりがドリュー・バリモアだったが、これはクレジットを見ないとわからなかった。

リドラーはトゥー・フェイスに共闘を持ちかけ、クライマックスでバットマンを迎え撃つ。トミー・リー・ジョーンズの格とネームバリューから、以前観たときはトゥー・フェイスの方にラスボス感を見出だしていた。がしかし今回見直してみて、実は知能犯のリドラーが直情的なトゥー・フェイスを上手く操っていたことに気づく。

ダークナイト』や『ザ・バットマン』を観た後の現在において、本作は結構興味深い。リドラーのイカレっぷりと凶悪さは、揺らいでいないと思える。ロビンとチェイスが捕獲され、どちらかを助ければもうひとりは硫酸の中に落ちるという選択を、バットマンは突きつけられる。『ダークナイト』では、ジョーカーにハービー・デントとレイチェルが共に捕獲され、やはりどちらを助けるかの選択を強いられる。『ダークナイト』は悲劇的な結果を生むが、本作は危機を切り抜けることに成功している。

本作はサントラも豪華で、による主題歌とシール『 From A Rose』は、エンドロールで流れる。特に、後者は大ヒットを記録。現在でもシールの代表曲になっている。サントラには、ほかにもオフスプリングやブランディーなどが名を連ねている。

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