拝啓ボブ・ディラン様
連日貴方の公演に足を運んでおります。過酷な公演日程であるにもかかわらず、その日その日で内容の濃いコンサートを披露していただき、感動で胸が震えます。共に同じ時間と空間を共有していることの幸福感を噛み締めながら、日々生活しているこの頃です。
ですが本日の公演中、大変残念な光景を私は目にしてしまいました。本編はまだしも、あの怒涛のアンコールをこともあろうに座ったまま享受している輩がおりました。それも後方の席や2階席ではなく貴方のすぐ足元、直近にいた連中であります。
『Like A Rolling Stone』を始めとする数々の名曲を情感込めて歌われ、この日は特にバンドの演奏もラウドでタイトで渾身のパフォーマンスであったと個人的には感じております。また、周囲のオーディエンスも貴方からパワーを分けていただき、歓喜の中に身を置いておりました。
なのに、貴方のすぐ足元の数10人だけはずっと座ったまま。立つ=盛り上がっているという図式は短絡的とは申せ、あのシチュエーションで座っているということはどう考えても不自然。同じ日本人として、大変恥ずかしゅうございます。さぞかし、貴方も落胆なさったことでありましょう。彼らがようやく身を起こしたのは、ラス前『Highway 61 Revisited』のときという、あまりにもタイミング外れでありました。
業界人なのか、貴方のこともさして存じていないのにスポンサー関連で前列の席を手にできてしまったのか、それとも痔で立てなかったのか。コンサート自体がとても素晴らしかったものであっただけに、あの光景が余計に浮いたものとなり、そして残念でなりません。
ですが貴方が放ったメッセージは、確実に多くの日本人に届いております。どうか今後の公演もご無事でこなされますよう、心よりお祈り致します。そして私は、武道館にて再びお目にかかりたいと思っております。
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