ビョーク(Björk)『Live At Royal Opera House』
ビョークのライヴDVD『Live At Royal Opera House』を観た。2001年の『Vespertine』に伴うツアーから、ロンドンの公演を収録したもので、時期としては2001年12月に実現した日本公演の直後に当たるとのことだ。
会場は舞台用と思われるホールで、2階はおろか3階席や4階席まであって、馬蹄形のバルコニー形になっている(ワタシが行ったことのある会場だと、よこすか芸術劇場に似ている)。彼女の知名度や実力、実績からすれば狭すぎるキャパシティだが、『Vespertine』のコンセプトを表現するためとして、ビョーク自身がこの規模の会場を希望してツアーしていた(日本公演もチケット争奪戦になった)。
このライヴは、途中休憩を挟む2部構成になっていた。まず第一部だが、オープニングは、天井から紙吹雪が舞う中でビョークがスケルトンボディのオルゴールを弾くことでスタート。そして数10人のオーケストラにより映画『ダンサー・イン・ザ・ダーク』に提供した『Overture』が奏でられ、その後バンドメンバーがステージに姿を見せて『Vespertine』からの曲を中心として進められる。
ビョークは白いドレスをまとい、マイクスタンドを軸にして歌い上げる。コンピューター/プログラミングは、マトモスというユニットが担当(彼らはオープニングアクトも務めていた)。ハープやアコーディオンをこなす女性、女性10人近くの聖歌隊、そしてオーケストラというのが、このツアーでのバンド編成だ。第2部でも、序盤では『Vespertine』の世界観を表現。ビョークは赤いドレスに着替えていた。中盤以降はキャリアを総括するベストヒットとなり、ここでギアが一段入って場内も温まった。2度のアンコールを含み、時間にすると1時間半くらいだったかな。
特典映像では、ビョークやツアーメンバーのインタビュー、リハーサル風景などの映像があって、このツアーの側面を垣間見ることができた。オーケストラは現地調達だったのだが、指揮者はツアーに帯同していて、この人のコーナーになったときに日本公演の映像がほんのわずかではあるが流れた。この人によると、日本人は実直で正確な演奏をしていて、とても印象に残ったらしい。
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