ビョーク(Björk)『Live In Cambridge』
ビョークが1998年12月に、イギリスのケンブリッジでおこなったライヴ映像を観た。会場はライヴハウスクラスと思われるかなり狭いところで、編成は7人のストリングスにプログラミングのマーク・ベル、そしてビョークという布陣。ビョークは白い衣装で腕の下には孔雀のようなひらひらがついている。
サードアルバム『Homogenic』に伴うツアーだが、セットリストは3枚のアルバムから満遍なくピックアップされている。ストリングスによるクラシックな調べと、マーク・ベルによる打ち込み音の交わり。それを司っているのは、他ならぬビョーク。いつ観てもいつ聴いても思うが、いい意味で特異なキャラクターだ。ステージを裸足でちょこちょこと駆け回る姿は、まるで妖精のようだ。
2001年の『Vespertine』のツアーは50人のオーケストラを率いてのホール規模の会場でのステージだが、このライヴはそのアイディアを具現化するためのプロトタイプ的な位置付けにあったのではとも思わされる。そしてもしかしたら、フジロック'98のときのステージもこんなだったのかなと想像する(ワタシが観たのはアンコールだけで、しかも衣装がどうの編成がどうのというところの記憶は見事に欠落している/汗)。
時期的に映像商品の媒体がVHSからDVDに移行する頃になり、海外では2001年に、国内盤は2002年にDVD化されている。個人的には、当時加入していたWOWOWの放送で観たのが初見だ。記憶では、90年代のWOWOWは貴重な映像の放送が多かった。u2のZOO TVツアーシドニー公演やブルーススプリングスティーンの『Blood Brothers』などは商品化よりかなり前に放送されていたし。
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