天空の城ラピュタ(1986年)
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ジブリ
少女シータは、ムスカ大佐率いる政府特殊部隊の飛行船に囚われていた。そこへ女海賊ドーラ一家が襲撃し、シータは逃げようとして転落してしまう。ペンダントの石が放つ不思議な力によって、シータの落下速度が緩くなり、鉱山で働く少年パズーが彼女を救出する。
シータがドーラと政府軍の双方に追われていることを知ったパズーは、シータを守ることを決意。しかし、ふたりは軍に捕まってしまい、ムスカはパズーの命を盾にしてシータに協力を迫る。パズーの身を案じたシータは、彼に引き揚げるよう伝える。失意のパズーはドーラに捕らえられ、ドーラはシータの真意を説く。パズーは、ドーラ一家と行動を共にしてシータ救出に向かう。
『風の谷のナウシカ』に続く、宮崎駿監督、高畑勲製作のコンビで制作・公開されたアニメ映画で、スタジオジブリとしては初の長編になる。公開当時は『ナウシカ』に次ぐ二番手感があり、次作『となりのトトロ』は公開直後から絶大な評価を得たことから、『ラピュタ』はどこか微妙な位置づけにあった(個人の感想です)。
ところが、今や本作の人気はジブリ作品ではトップだそうだ。それは、地上波テレビで繰り返し放送されていることと、Twitterでの「バルス」祭効果だろう。偶発的ながらテクノロジーとうまく適応し、1986年公開ながら、時代に埋もれず、タイムレスな作品に上り詰めることに成功したのだ。
生意気かもしれないが、初見の時点で先の展開が次々に読めてしまった。いったんシータに突き放されたパズーが誰と組むか?ここまで結構な時間が経過しているので、組むとすればドーラだろうと思い、実際そうなった。ラピュタ城は人工物だろうと思い、実際そうだった。シータがラピュタの血筋を引くように、ムスカの執着ぶりからこの男もなんらかの因縁があるだろうと思うと、実際ラピュタの血統だった。
個人的には、舞台の美しさを楽しんでいる。『ナウシカ』は遠い未来の荒廃した世界だったが、『ラピュタ』はウェールズでロケハンをしていて、景観の美しさが大きな魅力だと思う。パズーが明け方に崖に立ってトランペットを吹くシーンは、ストーリー上は意味を持たないが、個人的にとても好きだ。ドーラの飛行船とゴリアテとの攻防、ラピュタに乗り込んでのムスカとの対決など、視覚的なインパクトは圧巻だ。
シータを守ったロボット兵は、『ルパン三世』第2シリーズの最終回『さらば愛しきルパンよ』で登場したラムダのアイディアを再構築したと聞いている。鉄製感ありありなのに少し愛嬌もある、不思議な魅力があるロボットだ。おととしの5月、はじめて「三鷹の森ジブリ美術館」に行った際、入場後真っ先に屋上に登り、鎮座しているロボット兵を拝ませてもらった。
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