ジェフ・ベック(Jeff Beck)@JCBホール
今回は、アリーナの真ん中のブロックにして5列目という非常に恵まれた席で、これまで観てきた中で最も近くジェフ・ベックを拝むことができた。
ナラダのドラムは、思ったほどパワフルではなく、リストを利かせたプレイでリズムキープを重視した叩き方だった。ベースのロンダ・スミスは、2本のベースとスティックを使い分け、ソロプレイもあり、『Rollin' And Tumblin'』などではヴォーカルも担当。ジェイソン・リベロは、キーボードだけでなくトーキングモジュレーターを駆使してもいた。ジェフ・ベックは、ステージ向かって左に陣取り、広いスペースをギターを弾きながら歩きまくっていた。黒を基調とした衣装でスリーブレス、というのは見慣れたいでたち。しかし、今回は終始サングラスをかけていた。
5列目ということもあり、ジェフのギタープレイをかなり細かいところまで追うことができた。この人はピックを使わず指で弾くのだが、ほんのわずかな細かい指の動きで、多彩な音色を出していた。曲毎にギターを換えるアーティストは少なくないが、1本のギターでどうしてあんなにさまざまな音色が出せるのか。アーミングも駆使していたのだが、その加減だけでメロディーを成立させているのは凄かった。また、これまでの来日では1本のギターだけで弾き切ってしまっていたが、今回は4本のギターを使用。うち1本がなんとレスポール!これは、亡くなったレスポール氏へのトリビュートだった。
バンドとしてのプレイは、緊張感を損なわないながらもリラックスした様子に見えた。セットリストは、かなり挑戦的だ。『Led Boots』は序盤で早々に放ってしまい、『Blue Wind』ははずされていた。『Cause We've Ended As Lovers/哀しみの恋人達』も落ちるのか!?と思ったら、セカンドアンコールで披露。新譜『Emotion & Commotion』が中心となるのは当然として、『Who Else!』から3曲、『You Had It Coming』から2曲入っていたのは嬉しかった。
Set List
01 Eternity's Breath
02 Stratus
03 Led Boots
04 Corpus Christi Carol
05 Hammerhead
06 Mna Na Eireann
07 Bass Solo
08 People Get Ready
09 Rollin' And Tumblin'
10 Never Alone
11 Big Block
12 Over The Rainbow
13 Blast From The East
14 Angel(Footsteps)
15 Dirty Mind ~ Drum Solo ~
16 Brush With The Blues
17 I Want To Take You Higher
18 A Day In The Life
encore 1
19 How High The Moon (Tribute to Les Paul)
20 Nessun Dorma
encore 2
21 Cause We've Ended As Lovers
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