トラヴィス(Travis)『At The Palace – Live At Alexandra Palace』
トラヴィスの2003年ライヴの映像を観た。会場はロンドン北部のアレクサンドラ・パレスで、歴史のある建造物の模様。ライヴができそうなスペースは複数あるらしいが、今回のトラヴィスは最も大きいアリーナクラスと思われる。
バンドの活動時期としては、4枚目のアルバム『12 Memories』リリースを受けてになり、当然ながらこのアルバムからの曲を軸にしたセットリストになっている。
その前の2作『The Man Who』『The Invisible Band』は、インパクトに溢れ、またアンセムを数多く抱えていることから、内省的なトーンの『12 Memories』は地味な印象を受ける。が、『The Beautiful Occupation』『Re-Offender』と、このアルバムにももちろん光る曲はあって、叙情的なメロディーは健在だ。
前作のツアー時はモヒカンヘアにしていたフラン・ヒーリィは、髪を伸ばしベレー帽を被ったお洒落ないでたち。大人びた印象だ。ギターのほか、キーボード弾き語りで切々と歌い上げもしていて、シンガーとしての力量は益々充実していると思わせてくれる。この公演の開催時期はクリスマス直前ということもあり、ワム!『Last Christmas』のカヴァーも披露していた。
この時期の日本との関連だが、この年の夏にはサマソニで来日し、インドアステージのヘッドライナーだった。ブラーがマリンステージのヘッドライナーという、豪華にして苦渋の選択を迫られるブッキングだったが、ワタシはトラヴィスでもブラーでもなく、2度と観られないかもしれないディーヴォを選択していた。
翌2004年には単独来日が決まり、クラブチッタ公演のチケットを取っていた。しかし、フランの体調不良によってあえなく中止に。その後フェスやイベントでライヴを観てきたが、今回ついに単独公演に行くチャンスが来た。
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